BLOG 2024

気流止め

2024/04/28

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

今日は天気がとても良さそうなので

久々のチャリツーに行こうと思います

長男と地元の激坂に上ってきます(笑)


さて本日は侮れない気流止めについて

まず気流止めについて説明させて頂きます


外壁や間仕切り壁の上下は

床下や小屋裏に繋がっていて

冬場に床下の冷たい空気が

壁の中に入ってしまうと

断熱性能は半減してしまいます

↑   ↑

このように床下には隙間が空いていて

↑   ↑

小屋裏にも隙間が空いている

この場合に壁の中で

どのような事が起こるかと言いますと


冬暖房時に部屋の温度が上がった時

壁の温度も上がり壁裏面の空気が温まる

暖かい空気は軽いので上に行き

隙間から天井裏へと抜けていきます


壁内は負圧となり床下の冷気が

上昇気流で壁内へ引っ張り上げられる

実際現在行っているリノベ案件でも

工事途中で床下の隙間が塞がっていない為

改修をしない部分から凄まじい冷気が

入ってきています


そしてこれは古い家の話だけではなく

新しい家でも同様に考えられることで

この気流止めという知識が無い場合は

新築の家でも起こりうる事となる


また壁内に断熱が入っていない

内部の壁だった場合は熱の移動量は

10倍近くまで増えてしまいます


仮に現在当社がリノベを行っている物件で

床下温度5℃室内20℃だった場合

線熱還流率×長さ×温度差ですので


外部37mで0.29W/mk×37m×16Kとなり

外周部から171Wの熱が逃げ

内部25mでは3.4W/mk×25m×16Kで

内周部から1360Wもの熱が逃げる事に


内外部の合計は1531Wもあり

こたつ約2.5台分の熱が

壁から逃げていることになります


例えばエアコン暖房をしていて

10畳用エアコンが4.6KWで

稼働していた場合

その熱の実に1/3が

壁から逃げていく熱へと変わる訳です


熱損失が大きい為

エアコンが常に全力で動き

エネルギーはどんどん増える

そしてこのような熱移動が起こると

温められた空気はどんどん上に上がり

下からは冷たい空気が引張られる事から

どうしても足元が寒くなってしまう

室温を温めても足元が寒い場合は

家全体が寒い家と

あまり変わらない状態となり

命と健康のリスクは増えていきます


足元の温度を上げる意味でも

気流止めは非常に重要


また熱移動の際に冷たい空気が

露点温度だった場合は壁の中で

結露も起こします

見えない場所での結露は本当に怖いです

カビが生えてダニが来る

乾燥しない場合、構造材が痛んでいきます


気流止めが侮れない理由が

少しでもご理解頂けたでしょうか?


家造りは本当に奥が深いです

知識が無ければ解決出来ない事が

山のようにあります


感覚だけではなく根拠が大事

全てを想定した負荷計算を行って

初めて快適な高性能住宅になり

本当の省エネ住宅となります


見た目と言葉だけに惑わされませんように

どうぞ未来に繋がる家造りを


それではまた次回(^^)


-------------

【本日のブログの感想を受け付けています】

↓   ↓

こちらから

【家造りに役立つメルマガ配信してます】

興味のある方はこちらから登録お願いします

↓   ↓

こちらから

温熱と健康

2024/04/21

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週は岐阜出張でした

リヴアースの大橋さんの物件と

鳳建設森さんの物件を見学させて頂きました

デザイン、細部の納まり等

沢山勉強させて頂けました


ちなみに家づくり百科のルームツアー撮影に

同行させて頂いたのですが

換気システムや森さんのお宅の動画には

ゲスト出演させて頂いたので

アップされたら私も出てます(笑)


さてさて本日は昨日の住宅医の授業で

勉強した温熱と健康のお話

最近は自分の中で住宅の温熱性能向上は

エネルギー消費量やCO2削減等

未来に繋がる利点を伝える様になってきて

忘れていた大切な部分なのですが


そもそも断熱性能の重要さに私が

9年前に気付かされたのは「健康」との直結


R5年の交通事故の死亡者数は2678人

ヒートショックでの死亡者は19,000人以上

救急搬送を含めると10万人を超える


実に交通事故の約7倍という危険度

日本人の死因の割合一位がガンで

寒さの影響を受けて起こる循環器系の

病気の死因(ヒートショック)は2位


病気を原因に介護が必要になった人は

認知症を上回り1位

医療費はガンを上回り6兆円を超えます


ヒートショックが起こることで

患者や家族が苦しむだけでなく

医療費や社会保障費を押上げ

国民全体の負担となっているのです


また冬季死亡増加率の都道府県比較で

1位だと思われがちな北海道は

実は全国最下位

何故なら北海道の家は暖かいからです


昨年北海道に行き体感してきましたが

外はマイナスの世界でも

家の中はとても暖かい


北海道は人が死んでしまうから

寒い家を建ててはいけないというのは

昔から当たり前で


国の基準などと関係なく

住まい手の命と健康を守る家造りが

行われてきました


WHOが勧告している冬季室温18℃以上

暖かい家は血圧が安定する事から

高血圧や循環器疾患は「生活環境病」

でもあると言われています

北海道、アメリカ、ヨーロッパでは

家の中が寒いというのはありえない

それは人の命と健康に直結するからです

体の冷えだけではなく咳、気管支喘息

アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎

かゆみ等温熱環境の向上で

様々な症状が改善するというのは

すでに有名なお話ですね

近畿大学の岩前教授が様々な調査を行い

発表しておられますね

新築でも改修でも温熱環境の向上は当たり前

後から直せない部分を最初にやるのは

非常に重要な部分

命と健康の為にやるのは当たり前

その上で断熱性能をどのくらいに設定するかで

エネルギー消費量やCO2の削減という

部分と繋がっていくので

電気代(今世代のメリット)

CO2排出(未来世代のメリット)

両立を上手く考えて一番適度な

温熱環境を作っていって頂けらと

温熱性能向上は健康に大きな影響を与えます

根拠に基づき是非大切にしてください

長い目で見て経済的な家造りをしましょう

自分の為にも、子供たちの為にも

そして地球の為にも

温熱環境に優れた家造りをする事が

何十年先にも資産となり

地域や子供達の未来へと繋がっていきます


それではまた次回(^^)


-------------

【本日のブログの感想を受け付けています】

↓   ↓

こちらから

【家造りに役立つメルマガ配信してます】

興味のある方はこちらから登録お願いします

↓   ↓

こちらから

除湿量と加湿量

2024/04/14

皆さんこんにちはKATSUEKNの勝部です

先週は今年度から始まった東大の前研究室

開催の環境塾に参加の為東大へ行ってきました

自分が人生でこの地に足を踏み入れるとは(笑)


プラン、構造、環境を1人で解ける

設計者を増やす事をミッションとした

実務者向けの講義になります

しっかりと勉強して成長していこうと思います


また先週のブログに感想を頂きました

「家の建築や、リフォームを考えていても

みんなが温熱の事を気にしてるとは限りません

だから発信し続けて下さい。

いいものをつくり続けていくことは

必ず形に残ります

むしろ、そうでないものは

かなしいけど消えてなくなります

YouTubeのアップや、ブログ楽しみにしてます。

頑張ってください。」と


あおさんありがとうございます

地球の未来と家を建てようとしている

誰かの役に立てればと書いているブログ

このような感想を頂けると励みになります

テンション上がりました(笑)


さて前置きが長くなりましたが

本日は除湿量と加湿量のお話

住宅では2時間に一回家中の空気が入れ替わる

換気設計をしなければなりません

その際に夏は大量の水蒸気が入り蒸し暑くなる

冬には乾燥した空気が入り過乾燥になります


室内の水蒸気が多くなりすぎると

窓や壁などの冷たい表面に水蒸気が冷やされて

水滴として凝結することがあります

これが皆さんもよく知る結露と呼ばれる物で

カビが生え、そこにダニが来たり

そこから木材の劣化などの問題を

引き起こす原因となります

また湿度が高いとカビやカビの成長が促進され

健康に悪影響を及ぼします


逆に湿度が低いと空気が乾燥し

皮膚や呼吸器系などの乾燥が引き起こされ

これにより肌がカサついたり、のどの渇き等


その様な事から除湿量、加湿量を

計画するのが空調計画の一部となります

計算すれば分かる事なのですが

意外と多い事が分かります


例えば夏に換気量が120㎥/hの住宅で

(1時間に120㎥の空気が入れ替わる家)

一般的な内外の水蒸気量の差8.17g/㎥

だった場合

一時間で約1L、1日で24Lもの

水蒸気が家の中に入ってくる事になるのです

大げさに言えば家の中で

1時間に一回家の中で1Lのペットボトルを

ひっくり返している感じです

この水蒸気をいかにして

除湿するかが夏のポイント


そして冬の場合は

今年の2月4日出雲の外気で例えると

外気温4.8℃湿度65%

(気象庁データ参照)

内気温を20℃40%にしたい場合

絶対湿度は外気4.15g/㎥内気6.97g/㎥

となって差は2.82g/㎥

換気量120㎥/h×2.82g/㎥=336g/hとなり

1時間当たり約0.34Lで

一日約8Lの加湿をしないと

20℃40%の室内環境が保てない事になります


ここまではあくまでも換気の

水蒸気量のお話ですが

夏も冬も水蒸気の発生はそれだけではない

そこにいる人、使った家電、室内干し

また熱交換換気の有無でも

除湿、加湿量は変わってきます


またその内容は夏と冬で

味方となるのか敵となるのか


これはエアコン選定の話にも繋がります


最近ではよく見かける広告

「エアコン一台で快適な家」とか

「高性能だから小さなエアコンで」

等と目にする事がありますが

熱負荷と加湿、除湿まで考えている会社が

どれくらいあるのやら??


建築地での最寒日、最暑日に

どのくらいの負荷がかかり

設定温湿度にする為には

どの程度除湿と加湿をしないといけないか

そんな所まで考えてくれる

根拠に基づいた会社を

お選びいただけたらと思います


あなたの家造りが何十年先にも資産となり

地域や子供達の未来へと繋がっていきます様に


それではまた次回(^^)


-------------

【本日のブログの感想を受け付けています】

↓   ↓

こちらから

【家造りに役立つメルマガ配信してます】

興味のある方はこちらから登録お願いします

↓   ↓

こちらから

リフォーム、リノベで重要な事

2024/04/07

皆さんこんにちはKATSUEKNの勝部です

実は先週から家づくりに役立つ

メルマガ配信をスタートしました


家づくり百科本田さんの

メルマガセミナーを受講した

全国の工務店社長9名が

半年間週4回配信が出来なければ

罰則あり!という企画にチャレンジ


私のチャレンジを見守って頂ける方は

是非こちらから登録お願いします(笑)

↓    ↓

こちらから


昨日はリノベ案件の気密測定を行いました

隙間だらけで結果は測定不能

ですが計測したデータを元に

参考値を手計算で出してもらえる事に

その結果もですがその数値をどこまで

良くすることができるか今から楽しみです


さて本日はリフォーム、リノベーションで

重要な事についてお伝えしたいと思います

今年はリフォーム、リノベーションの依頼が

多い現状になっている当社ですが


多くのお客様がまず言われるのが

壁紙を綺麗にしたいとか

古くなったキッチンの交換

ユニットバス交換等々

見た目だけのリフォームのお話


それはそうなると思います

なぜなら日本の住宅の多くは

海外では違法レベルの性能の低さ

暑さ寒さは当たり前だと思っている方が多く

まさか自分の家が地震で倒壊するなど

考えてもみないという方が多いから


ですがヒートショック、体感温度、光熱費

近年の大地震での住宅被害のお話をすると

「気にはなっていました」

という方がほとんどなのです


折角内部解体をするという最高のタイミングに

耐震改修も断熱改修もしないというのは

はっきり言ってありえません


大きなお金をかけて大切な家を直すという

チャンスに命と健康を考えないのはおかしいです

あなたが住んでいく家、直そうとしている家は

命と健康を守り、快適にくつろげる場所


せっかく家を直したのに夏は暑くて冬は寒い

結露はするし、カビも生える

電気代はたくさんかかって

大きな地震には耐えられない


今までもそうだったからしょうがない

本当にそれでよいでしょうか?

家は修行の場所ではありません

体と心を休める場所なのです


大きな工事であればしっかりと耐震診断を行ない

耐震改修の計画を立てるのが重要

壊れる可能性の高い家に住み続けますか?

普通に考えて怖いですよね

なので提案はプロにしてもらってください

有料ですが、そんなに高い金額ではありません


そして快適な温湿度になる断熱改修を行う

電気代が安くてエネルギー量が少ない

快適な温度で暮らせた方か良くないですかね?


一室のリフォームだった場合でも

出来る限りの耐震と断熱を行う

それを繰り返していけばその家は

どんどん良くなっていきますよね


予算は限られていると思います

しかし断熱と耐震は家の根本を支える物

予算に応じた方法だってあります

根拠や知識が非常に重要になってくる訳ですが

まずはしっかりと検討する事が大切なので

そこに寄り添ってくれる業者選びをしてください


そんなリフォームがあなたの家を資産にし

地域や子供達の未来へと繋がっていきます


自分にも未来にも負債になるような

家造りにはならないようしっかりと

検討して頂けたらと思います


それではまた次回(^^)


-------------

【本日のブログの感想を受け付けています】

↓   ↓

こちらから

【家造りに役立つメルマガ配信してます】

興味のある方はこちらから登録お願いします

↓   ↓

こちらから

窓リノベ、内窓の効果

2024/03/31

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

すっかり暖かくなりましたが

未だタイヤ交換できず(笑)

でも今日は自転車乗りたいなーと思う日曜の朝です


さて本日は「内窓の設置効果」のお話

今年も補助金が出る事が決まり

このチャンスに断熱リノベをしっかりとやるのは

自分の為にも地域の未来の為にも繋がっていきます

まずはいつものこちらの写真

冬の暑さ寒さの大きな原因は窓という写真です

このブログを読んでくださっている方は

何度も見て頂いているかと思いますが

何度も説明させて頂きます

物理の原理でエネルギーは

高い所から低い所に移動しますので

暖かい空気(高い温度)は

冷たい方(低い温度)へ移動しようとします

左の絵は冬

暖かい室内の空気が窓から約50%逃げて行き

右は夏で

外気が窓から74%入ってくるという事に

これ位家の断熱性能の中で窓は重要なんです

窓でアルミ枠やペアガラス等を選択しながら

換気は1種の熱交換が良いです

等と言う人でもいれば全くの順序違いという事が

よくわかると思います

そして今回は設置した内窓がどれくらい効果があるかというお話で

こちらのお宅は大きな南面の窓がアルミサッシのペアガラス

冬はとても寒く、天気が良いと夏にならなくとも窓を開けないと

暑くていられないくらいになるというお宅でした

まずはこちらが設置した樹脂窓の枠温度

この日の出雲は気温が上がり最高気温21℃

とても天気が良く日射熱はしっかりと当たっていました

ほぼ南向きの窓で

設置した樹脂窓の下枠は45℃になっています

樹脂枠でもこんなに上がるのかというのも驚き

そして既存のアルミ枠はこちら↓

60℃です

触れば火傷レベルですね

内窓が付いた部屋に入ったお施主様が

「全然違う!」と一言

体感温度が全く違ったようです

まあこの温度差を見て貰えば一目瞭然

夏や冬にはこの内窓によって

室内の表面温度のバラツキが減り

体感温度はかなり良くなります

そして冷暖房エネルギー量が違ってくる

今回の計測で得たものは

冬場の天気が良い日には内窓を開けて

日射熱を積極的に取り入れた方が

より良くなるなということです

日が当たっている間は日射取得

日が落ちる頃に内窓を閉めて断熱

内窓をうまく使いこなせば

更に効果を発揮できるなと感じました

(お客様がここ迄やって下さるかは分かりませんが(笑))


内窓をつけることにより

外気と室内の温度差を縮め断熱性能を向上させ

騒音を軽減し静かな住環境を維持することもできます

外部からの侵入や突風などの影響から

室内を保護する点もあり防犯面でも一定の効果を発揮

更に今は補助金があります

補助額が気になる方は↓をご参照ください

開口部の断熱改修【リフォーム】|子育てエコホーム支援事業【公式】 (mlit.go.jp)

室内の温度も快適になって

エネルギー量は減り、電気代が減る

という事は地域の未来にも繋がります

但し内窓だけで一気に快適になるにはいくつかの条件がありますので

その辺りは詳しい方に相談されるのが大切

既存窓に歪みがある場合には

下地となる部分をきちんと直してから

内窓を設置しないと

効果が大幅に落ちる事もあります

知識と技術力に自信のある施工業者に

依頼するのは非常に大切なポイントです

それに関しては内窓には限りませんね

家を売る、物を売るという感覚の人間が

沢山いるのがこの建築業界の闇

クレーム産業などと言われますが

それは知識のない人間が物を売る感覚で

家造りに携わるからこそ起こる事

結果日本の家造りは世界に大きく遅れをとる

お客様は一生に一度です

その気持ちに寄り添いながらも

今自分がやろうとしている工事が

地域の未来に繋がっていくのか

子供達の時代に繋がっていくのか

会社の利益、自分の利益だけを考えず

今の世代そして未来の世代にとって

負債ではなく資産になる家を残していく事

快適な住環境にする為にも

是非ご検討頂けたらと思います


それでは皆様良い休日を

昼に使う電気を考えてみる

2024/03/24

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週は一件お引き渡しがありました

今回は年度末で竣工からお引き渡しまでに余裕がなかったため

内覧会が出来なかったのですが

当社初となるルームツアーの撮影させて頂きました

コメント飛んだり、間違えたり

色々と苦労しました(笑)

撮影が無事に終わり画像編集を依頼したので

完成がとても楽しみです

当社のYOUTUBEチャンネルを作成して

アップする予定ですので

完成した時にはぜひご覧いただけたらと思います


さて本日は先週お話した太陽光発電のメリットに追記して

昼間の自家消費をいかに増やすかというお話です

蓄電池の導入が出来れば災害時の事も考えたら

これ以上はないです

躯体の耐震と断熱性能、空調計画をしっかりすれば

昼間に使う電気が少なくなり

晴れている時にはしっかりと電気を貯めることができる

電気に困る事はほとんどなくなるケースもあります

しかし現状はまだかなり購入費用が高く

誰でも手が出る話ではありませんが…


続いて電気自動車です

そもそも排出ガスを出さず燃料として電力を使用するため

地球温暖化問題に対する貢献があります

その上再生可能エネルギーで充電されるとなれば

その影響はさらに軽減されます

仮に現在10,000km/年走っていたとします

この車の燃費が13km/ℓだとするとガソリンが1年で約770ℓ必要

ガソリン代が170円/ℓだと年間のガソリン代は約13万円

電気自動車で60kwhのバッテリー搭載車だった場合

充電効率が90%だとしたら満充電に必要な電力は67Kwh

6km/kwhとリーフの燃費で考えた時に

電気代は全部買ったとして年間6万円

ここだけ見ても安い(笑)

更にこれを太陽光発電の自家消費で賄った場合

前回のお話で売電を発電の半分と考えたら

十分に昼間に充電が出来ますよね

量にしてちょうど太陽光パネル1.5kwh分位

お金にしたら16円で売ろうとしていた電気と

36円で買おうとしていた電気を計算すると

―33000円でなんと電気代は年間27,000円に

EV車は非常時には給電も出来る車種もあるので

蓄電池より今の所お得なのはこっちかなと

車の買い替えの際にはご検討頂けたらと思います


そして最後は一番手っ取り早くお金がかからないのが

エコキュートですね

最近話題のおひさまエコキュート

分かりやすく言うと湯沸かしを昼に行う

太陽光発電が発電している時間帯に行うイメージ

東京電力ではおひさまエコキュート用の

昼の電気代が安いプランがありますが

中国電力では昼と夜の電気代が違いすぎるため

日照時間の少ない冬など不利になる可能性があります

(そのあたりの深掘りはまたの機会に(笑))

そこで非常に便利なのがエコキュートのソーラーモード

余剰電力をうまくエコキュートに使う運転モードで

アプリでエコキュートと連動し

天気予報と発電状況から最適な沸き上げ運転を自動で行います

天気が悪い日は主に夜間時間帯に沸き上げる

天気がいい日には太陽光発電の余剰電力を利用して

40から80%まで沸き上げます

その都度自分でいろいろ設定もしなくていいので

とても便利な機能になっています

16円で売る電気を使って昼に沸かすのか

36円で買う夜間の電気代で沸かすのか

一目瞭然ですね

太陽光発電を設置するお宅には

現状このエコキュートが最適と言えます


以上のように太陽光発電で作った電気を

うまく自家消費して行く事は

この先とても大きなメリットとなります

省エネ、クリーンエネルギー使用

電力供給の安定、電気料金削減と

自分だけではなく地域の未来にも良い影響を与えます

「今だけ、金だけ、自分だけ」とならないように

家造りの際にはぜひご検討頂けたらと思います


それでは皆様良い休日を

太陽光発電の経済メリット

2024/03/17

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

今日は子供と一緒に3KmのRUNに挑戦してきます

「たった3Km」と感じる人と

「3Kmも」と感じるのは人それぞれ

私は「3Kmも」と感じる側の人間です(笑)

息子はガチな感じでしたが

私は怪我の無いように楽しんできたいと思います


さて本日は先日もお話した太陽光発電の

経済メリットを深堀してみようと思います

先日新建ハウジングで松尾さんが書いていた記事を

島根県の発電量と電気料金で紐解いてみました

まずは先日も紹介したこちら

意外と少なくない島根県の発電量です

東京と同じくらいの発電量で一年間では

1Kw当たり1160kwhの発電をします

パネルの保証期間25年で考えた時に

1160kwh×25年=29,000kwhとなります

これは29,000kwhの電気を25万円で購入したという事です

ここで電気の単価を逆算すると

250,000円÷29000kwh=8.6円/kwhになります

今現在中国電力で電気契約をしたかたの多くが

電化スタイルコースを選択されていると思いますが

こちらが賦課金や燃料調整費を考慮して約36円位

太陽光パネルを購入するという感覚ではなく

電気代を購入していると考え方を変えた場合に

8.6円という単価の凄さが実感できるのではないでしょうか?

実際パネルの出力は多少減っても

壊れるという事は今のところほとんど聞いた事が無く

これが30年だと7.1円/kwhになり

35年だと6.1円/kwhまで下がってきます

パネルの出力が平均の年率0.75%で下がったとして

電気の単価が近年の平均2%の上昇をしたとした時に

それを踏まえて25年分計算したのが↓

自家消費を50%で計算した場合

自家消費での+60万円

売電での+18万円

購入費用の25万円を差し引いて

25年で合計53万円/kwの利になります

そしてこの表で良く分かるのが

上がり続ける電気代と

買うよりも安く、10年目以降で下がる売電額をみて

いかに自家消費を増やした方が有利になるかという所

またデメリットとしてはこの期間に

パワコンの故障から交換が発生した場合

費用が約20万円です

仮に5kw載せていたとしたらたったのー4万円

49万円/kwhの利益という事です

時代はインフレ、通貨の価値は下がる一方で

いかにして価値が下がらないものに交換しておくかが重要

太陽光発電は脱炭素、カーボンニュートラルの視点から

化石燃料への依存からの脱却

気候変動の緩和という

未来の世代への利益になるだけではなく

今の人にも大きく利益をもたらすものです

是非新築時には前向きにご検討頂けたらと思います


そして何度も言っている重要点として

太陽光パネルの耐荷重を計算した上での

設置は最低条件です

屋根の上に200N/㎡の固定荷重が乗るわけですから

荷重を考慮した材料の大きさや

その重さに対して働く地震力を想定した

構造計画、耐震計画まで責任もってしっかりとする事

太陽光発電で経済的に利益が出ても

その重みで大きな地震に耐えられなくなるようでは

本末転倒です

しっかりと考えてくれる業者に依頼して頂けたらと思います


それでは皆様良い休日を

窓の種類と性能

2024/03/10

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

年明けに社員に向けての目標として

「5年以内に週休2日にする」と宣言しました

先日社労士さんへ来年の年間カレンダー提出時期だったんのですが

その一歩として年間休日を5日増やしてみました

業務や現場の流れがどうなるかはやってみないと分かりませんが

有言実行していくためには一歩踏み出す勇気が大切ですよね

やはり思っているだけではなく言葉にすると

行動を起こさないといけないという気持ちになります

経営者として働きやすい環境を作り続けられるよう

日々努力だなと感じています


先日リノベ案件の提案中にお客様から

「親戚でHMの工務をしている人がいてその方に

樹脂窓を進められたけどどう思う?」と聞いたところ

「そこまで必要ないと思いますよ」との回答だったらしく

「どうですかね?」と心配しておられたので

何故当社が樹脂にこだわっているかという話を熱弁

「やっぱり樹脂ですね!」と言っていただいたので

その時の話を本日のネタに(笑)


ガラスに関してはペアガラスかトリプルガラスの二択

(正確に言うとそこから細かく分かれていきますがそれはまたの機会に)

壁の断熱材が100㎜あるのに対して窓は1枚のガラスが3~4mm

トリプルガラスを持ってしても断熱材57㎜分くらいにしかなりません

それをどう捉えて選択していけばよいと思うのですが

今日お話ししたいのはサッシの枠部分

現在日本で流通しているのは

「アルミ」「アルミ樹脂複合」「樹脂」の3種類

かつてはアルミが主流で少しずつアルミ樹脂複合に移行し

現在は樹脂窓の採用も少しずつ増えてきています

実際にどれが良いかというお話なのですが

完全に樹脂一択だと私は思っています

こちらを見てもらうと分かりますが

物理の原理でエネルギーは高い所から低い所に移動しますので

暖かい空気は冷たい方へ移動しようとします

冬で言うと暖かい室内の空気が窓から約50%逃げて行き

夏は暑い外気が窓から74%入ってくるという事に

これ位家の断熱性能の中で窓は重要なんですね

そして↓が樹脂窓の枠断面図

このように枠の断面構成として全てが樹脂

続いてアルミ樹脂複合

見て頂く通り一部に樹脂が使われていますが

下枠は室内に向かってすべてがアルミです

続いてアルミ樹脂複合のハイブリッド

ハイブリッドは複合に比べてより多く樹脂が使われていて

下枠のアルミとアルミの間に樹脂部材で熱を通しにくくしている

断面構成が分かったところで

下の表をご覧ください

この表は物質の熱伝導率をまとめた表です

簡単に言うと熱の伝わりやすさを表した表で

高い物質は熱を伝えやすく

低い物質は熱を伝えにくいのです

そして樹脂とアルミで約1000倍違い

アルミは樹脂の1000倍熱を通すという事になります

ハイブリットも間に小さな樹脂材を挟んでいるだけなので

そこで少し伝えにくくしているだけで熱を断つ訳ではありません

仮にですが外気温が低い冬に室温20℃湿度50%だった時

その部屋の露点温度は9.3℃

9.3℃以下のものは結露する事になります

アルミだった場合9.3℃を越える事はまずありえません

上記で見た写真のように

アルミ部材が室内の壁の中にあった場合

本当にきっちりと施工が出来ていない場合

室内の空気はアルミ枠に到達して

壁の中で結露を起こし躯体を痛めていきます

露点温度にふれたら結露を起こし

結露→カビ→ダニと衛生面でも差が出てしまいます

日本以外の先進国では樹脂窓が主流で欧米各国では60%以上

アジアでも韓国80%中国30%でと日本の意識の低さが良くわかります

なぜこのような事になっているのか?

それは日本だけ窓の断熱基準が無いからなんです

海外の多くの国では高い水準が定められています

日本では2025年に省エネ基準が施行されますが

今の所窓そのものに対しての基準は定まっていません

冬の窓際を特等席にするか、寒くて近づきたくない場所にするのか

なんとなくで言われた「そこまで必要ない」

という言葉に納得することなく

きちんとあなたの住んでいく未来を考えて

根拠に基づいて提案してくれる業者を選び

しっかりと検討頂けたらと思います


それでは皆様良い休日を

住宅の維持管理

2024/03/03

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週はピラティスに行ってきました

簡単に言うと体幹を中心にして

筋力を鍛えるためのエクササイズ

腰が痛くて凄く辛くなってきたので行ってみたのですが

普段使わない筋肉が鍛えられて凄く良かったです

家でも張り切ってやっていたら

激しい筋肉痛で歩くのも辛いです(笑)

もう若くないので程々にですね


さて本日は住宅における維持管理のお話

家は建てたら終わりではなく

長く住み続けるためには維持管理が非常に重要になります

定期的な点検とメンテナンスが大切なのですが

木造住宅で特に気をつけないといけないのは雨漏り

雨漏りが起きた場合さまざまな問題が引き起こる可能性があります

まず雨漏りが続くと、建物の構造部分や内装に損傷が生じます

屋根や壁、天井などの部分が水にさらされると、腐食やカビの発生

膨張、劣化が進みこれにより建物の強度が低下する場合も

また室内に水が浸入する事でカビの発生が促進されます

これらの微生物は健康に悪影響を与え、

アレルギー反応や呼吸器疾患を引き起こす可能性もあります

雨水が電気配線やコンセントに浸入すると

故障の原因となりますし火災や感電の危険性も発生します

前回のブログにも書きましたが雨漏りが原因での白蟻被害もあります

これらの理由から、雨漏りが発生した場合には速やかに対処することが重要

雨漏りの原因を特定し、修理を行うことで、建物の損傷を最小限に抑え

快適で安全な生活環境を維持することができます

いち早く気付くことがとても重要です

原因としては屋根材や瓦のひび割れ

板金部分の錆びや破損などが、雨水の侵入を許す原因となったり

外壁の劣化や亀裂、塗装や仕上げ材の剥がれといった部分からの侵入

窓やドアの周囲のシーリングが劣化したり

不適切に施工されたりすると、雨水が室内に浸入する事もあります

ポイントはどこから雨が入っているかをしっかりと見つける事

確実にここから水が入っているという場所が分からなければ

対処のしようもありません

場合によっては壁や天井を壊して原因を調べる場合もあります

木造住宅において雨漏りは本当に危険

新築時にはなるべくリスクが

無いような設計をするのは当たり前の事ですが

古い家の場合はそうは言っていられないので

やはり点検が重要になってくる訳ですね

また同様に結露も怖いので露点温度になるような

窓を選択しないない事等需要な要素は沢山

長くなりそうなのでそちらはまたの機会に(笑)

その家はあなたの大切な財産です

どうか点検をして大切にしてあげてください


それでは皆様良い休日を

木造住宅の耐久性

2024/02/25

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

昨日は大阪に出張に行ってきました

設計はマスタープランの小谷さん

藏家の居藏さん施工物件

言葉でうまく言い表せませんが

本当に素敵な空間で得る物はとても多かった

デザインは勿論、温熱環境も快適で

流石の一言でした

午後からtoolboxのSRも見学して良い一日になりました

細かい納まりや空間の寸法というのは

実物を見るに限りますね


さてさて先週はキッチン設置前日に白蟻被害が発覚したり

修繕をしていたら雨漏りが発覚したり

次々と思わぬハプニングが続きました

上手く施工日をスライドする事も出来

補修や修繕も含めて順調に進んだので良かったです

何より今回の工事でここまで気づけて

措置が出来た事が一番の収穫でした

後から発覚していたら大変な事になっていたでしょうね

経験や知識が増えるにつれて

危険予測の感覚は強くなるものです


という事で本日は住宅における白蟻被害のお話

白蟻とは読んで字のごとく白いアリです

木材などのセルロースを含む物質を食べることで知られ

巣の拡張や維持のために、周囲の木材や建物の部分を食べることもあります

建物の構造材を食べられた場合、建物の安定性が損なわれる危険性があります

特に木造建築物では、シロアリの侵食によって

柱や梁などの重要な部分に被害があった場合は非常に危険な状態に

たとえ耐震等級3の家であったとしてもシロアリ被害があった場合

接合部や木材そのものの強度が低下することになり

大きな地震にも耐えられない構造になってしまうことも

最近の家はベタ基礎のため地盤からの湿気が

建物に上がってきにくい構造になっているため

防蟻の処理が適切に行われていれば

被害の可能性は少ないといえます

しかしベタ基礎ではない下が土の状態の布基礎等

既存住宅では湿気が上がってきやすい環境も多く

駆除や予防は木造住宅にとってとても重要な課題なのです

ではどのように対策をしておけばよいか?

そもそもシロアリは湿気のある環境を好みます

水分を必要とし、湿った木材や土壌が彼らの生息地となります

また、暗くて安全な場所も好みます

そのため、家屋の壁の中や地下、庭の木の根元など

暗くて湿気のある場所に来やすいと言えます

逆に乾燥した環境を好みません

乾燥した場所では体が乾燥してしまい、生存が困難になります

そのため、乾燥した木材や土壌、乾燥した室内空間などは

シロアリにとっては好ましくないという事になります

また、明るい場所も避ける傾向があります

光を嫌い、暗い場所を好むため

日光の当たる場所や明るい屋外空間では生きていけません

実は冒頭に書いた白蟻被害の件は

雨漏りからの二次被害だったと言えます

壁から雨が建物内に侵入

その雨が構造躯体を伝って床に入り

湿気が高くなった床下の木部を食べていたという見解

今回の場合雨漏りを止めれば

シロアリ被害はなくなりますが

とにかく湿気が籠るような場所を作らない

そして木材を乾燥させる事

また建物の周囲に木材等置いておかない様に心掛けたり

木の根元の除去等も効果的ですね


今回は早めに気づいたから良かったですが

骨組みまで傷んでいたら

この程度の改修では済まなかったです

先週に続き家の健康診断は非常に重要ということです

ここまで読むと白蟻は悪者だと感じてしまうかもしれないですが

実は生態系において重要な役割を果たしています

土壌の循環を促進し、植物の分解を助けることで

土壌の肥沃化に貢献します

森林や草原などの生態系においては

シロアリが木材や植物の分解を行うことで、

栄養の循環を助け、生態系のバランスを維持する為

自然において白蟻にも多くの役割があるのです

職業柄嫌ってしまいがちですが

決して悪者でないのです


とにかく定期的な点検と予防措置が重要

来たいと思う環境を作らなければ来ません

しっかりと家を守っていきましょう!


それでは皆様良い休日を

太陽光発電システム

2024/02/11

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

金曜日に地元の建築士会出雲支部の研修会で

60名の前で講演させて頂きました

2025年省エネ義務化

4号特例縮小

そしてカーボンニュートラルに向けて

加速する住宅業界の動向を受け

最低基準からの脱却と

最適基準へと踏み出す第一歩を

自分なりに伝えさせていただきました

誰かの何かが変わるきっかけになり

出雲の家造りが少しでも未来に繋がっていく事を願います


名刺交換させて頂いた設計士さんから

昨日メッセンジャーが届き

「今後の地球の為に役立てるように頑張ります」

とこれ以上ないお言葉を頂きました

想いが届くのは本当に嬉しい事ですね


さて本日はその懇親会で質問のあった太陽光のお話を

やはり太陽光発電への誤解は実務者の中でも多いのだなと

まずはやっぱり廃棄問題です

使えなくなった時の処分に関わるエネルギーや処分費が

問題じゃないかと

その辺りについては過去のブログで書いていますので

こちらから

現時点でも全くもって大きな問題ではないですし

今後更に良い方向に加速して行くのも事実

また山陰地方は冬の日照時間が短く

太陽光には不向きだという意見も

という事で下の表を見て頂くと

確かに冬の期間日照は少なく発電量が落ちるのは事実

しかし年間の発電率は梅雨や夏で盛り返すため

東京と同等程度の発電量です

福岡や鹿児島と比べても年間で

1kW当たり100kWhも変わらないということです

島根でも10年あれば充分に元が取れます

その他にも売電価格が下がっているから

採算が合わないという声もありました

そもそも売電価格が下がっていくのは

パネルの費用が下がっているからです

要はパネルの費用に比例している訳でして

再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法を抜粋すると

認定事業者が認定発電設備を用いて

再生可能エネルギー電気を供給しようとする場合に

受けるべき適正な利潤を勘案して定めるものとする

という法律があるので

太陽光発電の経済メリットは法律で定められている事になります

電気代高騰が長期化する昨今

発電した電気を自家消費する事は電力会社から

高い電気を買わずに済む事になり大きなメリットとなります

さらに停電時には発電をしている時には

非常用コンセントが使えるので

冷蔵庫やスマホの充電などに使うことができます


海外に高いお金を払い輸入した石油や石炭を燃やして出来た電気

その電気を消費すればする程輸入量は増えます

その化石燃料の燃焼によって発生するCO2や

その他の排出物が環境に与える影響は大きく

輸送コストも莫大な費用

国として太陽光発電の経済メリットを定めるのは当然なのです

今の世代の幸せと

エネルギー問題の解決、気候変動の解決、脱炭素社会の実現という

未来世代の幸せ

今と未来の幸せの両立のために太陽光発電は設置すべきだと思います


気をつけないといけない重要なポイントは

屋根に載せた太陽光の重みを知った上で取り付けること

屋根が重くなれば地震時に家に働く地震力は大きくなります

当然荷重のバランスも変わりますので

そういった構造上のバランス、計算をした上で

設置してくれる業者を選択していただけたらと思います


それでは皆様良い休日を

デザインと性能

2024/02/03

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週は大阪で行われた「家づくり百科」の勉強会に

参加してきました

クオホームの本田さんの「動画撮影講座」

しっかりと勉強させて頂いたので

今年は動画も頑張ってみようと思っています

ルームツアー撮影にご協力いただけるお施主様居られましたら

是非お力添えお願いします!!


そして今日は耐震診断の結果を持って打ち合わせに行く予定です

震度6強の地震が来たら耐えきれない家のまま

見える場所だけリフォームしますか?

と厳しい意見をお伝えする事になりますが

プロとして事実を隠して話を進める訳には行きません

CGを見て判断していただこうと思います


さて本日はデザインと性能のお話

性能部分(耐震、断熱、気密、換気、空調、太陽光)は

常々このブログに書いていますが

長く暮らしていく上でとても大切な部分

本当に大切なものは目に見えないと思います

快適には慣れるが不快には慣れない

その会社の施工実績や施工方法を調べたうえで

どの程度真剣に取り組んでいるかを

しっかりと見て感じる事が重要かと

ちょっとの勉強で答えが出る物ではないので

色々な情報で迷ってしまわない為にも

良い業者選びをして

プロに任せた方が良い部分だと思います


デザインに関してはお客様の好きなイメージ、雰囲気、空間

色んな考えを細部までこだわった上で

選択肢の中から選んで頂きたいかなと

そして見た目や雰囲気

物事の機能性だけではなく

視覚的な要素もバランスよく考慮し

使いやすさや効率性

施工性や耐久性も重要ですので

材料の選定や施工手順を上手く話し合う事

無駄なコストや材料がかからなくて済むように

しっかりと検討する事が出来ると

自分に合った家造りをコストを抑えながら

上手く進めていく事が出来ます

お客様の住みたい家のイメージ

好きな雰囲気が固まっていると

より話は進みやすいです

もちろん予算を中心にはなりますが

お客様の想いと設計、施工者の想いを

うまくすり合わせていくのも大切なポイント

奇抜な意匠や斬新なデザインよりも

シンプルで飽きが来ない空間作りがお勧め

性能とデザインを共に譲らないコンセプトを

大切にして頂きたいと思います

二つの両立はとても大切

性能はバッチリだけど

アパートみたいな家にならないように

素敵な空間だけど

暑さ寒さには不快で大きな地震には耐えられない

どちらかに偏った家にならないよう

素敵な空間かつ快適な温湿度は

当たり前にしていくべきだと思います

どちらにせよ最後はお客様の判断ですので

いかに納得してもらえる提案が出来るかですね


そして大切なのは常に勉強している会社かという事

知識を増やし、引き出しを増やして行く事が

良い家づくりに繋がっていきます

「現状維持は衰退」

社会は常に変化し

技術も常に進歩しています

そんな中で立ち止まっていては

取り残されてしまうだけ

常に前へ進み成長して行く事こそ

良い家造りの大前提だと思います

一生一度の家造り

どうか失敗なされませんよう

常に勉強している会社に家造りをお願いして頂けたらと


それでは皆様良い休日を

既存住宅の耐震診断

2024/01/27

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

「小山の家」は内覧会を終え

いよいよ本日お引き渡しです

お引き渡しまではお客様を見送る側

お引き渡しが終わると見送られる側に

少し寂しいですがこれから長い付き合い

この家で健康で快適に暮らしていってください

そして今後ともよろしくお願いします


さて本日は耐震診断についてのお話

能登半島地震でも大きく取りあげられている

古い木造住宅の倒壊

新耐震基準以前に建てられている建物が

大きな地震に耐えられず倒壊する

また1度目の地震で強度を失い

2度目の地震で倒壊する等

耐震強度の低い家のリスクが問題になっていますね

出雲の家の多くは玄関の横に和室が田の字であり

部屋境は全て障子、縁側から外に向けて全サッシ

なんて家が非常に多くとにかく壁が少なく

耐震性能は非常に低い家が多いのです


そして現状の耐震性を調べるのが耐震診断で

診断をすることによって

地震が発生した際に想定されるエネルギーが

建物に加わるとどれくらい建物がそれに耐えられるかを

示す数値が上部構造評点となります

建物に加わる地震エネルギーと全く同じ耐久力を持っていた場合

上部構造評点は1.0

1.0の家で震度6強の地震に対して倒壊、または崩壊する可能性が低いとされており

国の耐震改修の最低基準値となっています

数値が高ければ耐久性は高く

悪ければ悪いほど危険性が出てきます

前出の住宅は悪い所だと0.2とか0.3位は

普通にあるので当然大地震に耐える事は出来ません

お客様がその事実を全て知ったうえで

尚見た目だけを綺麗にする水回り等の

リフォームやリノベーションを行うのなら構いませんが

命の危険性があることも知らずに

見た目だけの工事をすることがないよう

耐震診断を行った上での検討が重要です


上部構造評点には4段階あり

0.7未満だと「倒壊する可能性が高い」

0.7から1.0未満だと「倒壊する可能性がある」

1.0以上だと「一応倒壊しない」

1.5以上で「倒壊しない」

となっています

その家で暮らしていけなくなる

又は命を落とす危険性がある

今一度耐震性能の重要性を理解して頂けたらと思います

壁の補強、接合部の見直し、屋根を軽くする

様々な補強方法があり、診断や改修工事には補助金も出るので

積極的に活用すべきです


耐震も断熱もどこまでやるかを決めるのはお客様です

大切な家族を守る家にしませんか?

しっかりとアドバイスできる業者を選び

全ての選択肢をきちんと悩んだ上で

大切な家にお金をかけていただけたらと思います


それでは皆様良い休日を

業界の動向

2024/01/21

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

本日は「小山の家」内覧会2日目です

午後に1組空きができたのでご興味のある方はこちらから

興味のある方はこちらから

先週は福岡~大阪へ出張でした

新住協の勉強会が開催され

福岡ではエコワークスさんのモデルルームを見学させて頂き

その後は小山さんと鎌田先生の講演を聞かせていただきました

翌日そのまま大阪へ飛び

空調講座仲間の完成物件を見学させていただいた後

関西支部の勉強会に参加

飯塚豊さんの講演を聞きました

とても勉強になる内容で一つ一つ身につけていこうと思いました

ZOOM開催もあったのですが

リアル開催に参加することのいい所は

その場で質問ができる事と

懇親会で更に深掘りした話が聞ける事です

(お酒が飲みたいだけではありません笑)


さて本日は2024年この業界の動向についてです

国土交通省が発表した2023年の住宅着工戸数の中で

持ち家は22カ月連続の減少となり

状況はますます深刻化しています

また住宅ローンは固定金利の引き上げを発表

ますます厳しくなっていくのではと

そして省エネ基準義務化に向けて推移して行くための

一年になっていきます

新築市場の厳しさが増す一方で

リフォーム市場は好調に推移

政府による省エネリフォームの支援策は

今年度1350億円という補助金予算が

交付される見込みで

こうした国の動きを追い風として

省エネ等に関するリフォームは増えていくことでしょう

このチャンスに窓や断熱のリフォームを検討するのは

非常に得策といえます

こうした動きに対して気を付けたいのは

先日の能登半島地震でも浮き彫りとなった

既存住宅の耐震性能

出雲で同じ規模の地震が起きた場合

倒壊する家は同じように数多くあるはずです

そういったことに備えるためにも

リフォームやリノベーションを行う際には

省エネだけでなくしっかりと耐震性能を考えてくれる

業者を選んでいただきたいと思います

リフォーム、リノベーションの場合

見た目だけきれいにする工事業者と

省エネ、構造までしっかり直す業者とでは

数倍の金額になることもあります

今だけ金だけ自分だけの考えをしていると

とんでもない落とし穴に

といっても省エネ構造までしっかり考える

業者ばかりがいる業界ではありません

普段から安心して頼める建築会社と

付き合いをして行くことが重要です

かかりつけ医と一緒ですね

↓こんな業者もいるので本当に気を付けないと


「点検商法」、相談5年で3倍 業界団体「すぐ契約しないで」―悪質リフォーム対策 | 新建ハウジング (s-housing.jp)


リフォーム、リノベーションは非常に複雑で

内装の張り替えや設備交換程度なら技術がなくてもできる

しかし耐震、断熱、耐久性を考えた工事は

新築に比べてはるかに技術を要するため

誰にでもできるものではなく

建物に対する知識量と技術が足りないと

設計施工はまともにできません

そしてそれをお客様が見極めるのは非常に困難

なぜならそういった部分は目に見えない場所になるからです

家を売る、利益を上げることを考えている会社ではなく

家を守り、お客様の命と健康を守り

そしてその先にある地域を守っていく

そのような考え方をする建築業者に出会って頂きたいですね

市場は下向き予想の2024年ですが当社はありがたい事に

社員大工でこなすぐらいの受注はほぼ決まっていて

後は工期や着工時期等がどううまく回っていくかという状況

昨年同様協力業者の大工さんの予定が抑えられれば

もう少し受注を増やすことも可能ですし

全てが予定どうりに行くわけではないので

どんな一年になっていくのかは楽しみですが

とにかく常に技術と知識を磨いて

選んでくださったお客様に喜んでいただける仕事を

しっかりと全うしていこうと思います


それでは皆様良い休日を

気密測定

2024/01/14

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

空調講座を共に受けた石川の工務店さんと

ようやく連絡が繋がり元気でおられて安心しました

被害は大きかったようでまだ気が抜けない状態のようですが

ひとまず元気で何よりです

自分が力になれることがあれば協力したいと思います


1月20日(土)21日(日)に完成の内覧会を行います

興味のある方はこちらから


さて本日は気密測定のお話

非常に重要な事にもかかわらず

国の基準から取り残されてしまった住宅の気密性能

耐震や温熱と違い計算で出るものではなく

すべてが現場の施工によって数値が決まります

測定するには専用の機械で専門の技術者に

計測してもらわないといけません

↓のように測定器を設置して

家の中の空気を外に向かって引っ張り出すので

どれだけの空気が出て行くかで

隙間の面積を測ることができます

外部からの空気の侵入や

内部からの空気の漏れの抑制

室内の温湿度の管理やエネルギー効率の向上

住環境の快適性の確保には

とても重要な気密性能

測定してその数値が低ければ低いほど

家の中に隙間が少ないので

気密性能の高い家となります

今回の物件はC値0.1でした

当社の物件では全棟気密測定を行ない

C値0.3以下を保証して施工しております

気密が悪いとわかりやすくどうなるか

こちらをご覧ください

年末の大寒波

外気温は1.8℃で湿度57.3%

出雲はとても空気が乾燥していますね

場所は13年前に建てた当社の事務所ですが

断熱性能はそこそこ良いものを入れたのですが

気密に対しての知識が当時まだなく

このような状態になっています

扉の隙間から5.8℃の漏気

窓の隙間から4.4 ℃の漏気

廊下との隙間から9.7 ℃の漏気

隙間から冷たい空気がどんどん入ってきます

その結果暖かい空気は上に上がり

冷たい空気は下で滞留するため

天井付近は22℃

床の温度は15度ぐらいになりました

顔と足で7℃の差

この温度差では快適に過ごす事はとてもできません

断熱、気密、換気は隣り合わせ

どれが欠けてもいけません

国の基準にないからといって

気密をおろそかにすると

室内の温度ムラが出来たり

計画換気の空気の流れが阻害され

快適な住環境ができなくなってしまう可能性も

気密性能がしっかりした家は断熱性能も向上し

冷暖房が効率化し、室内の空気品質も向上

気密性能の大切さ分かって頂けたらと思います


それでは皆様良い休日を

耐震性能

2024/01/07

皆様新年あけましておめでとうございます

KATSUKENの勝部です

今年も一年よろしくお願いします

ご存じの通り大変な年明けになりましたね

北陸の地震、羽田の事故、小倉の火災

テレビ、ネットでは被災地の様子が日々報道されています

津波、火災、土砂崩れなど地震が起因の災害も発生

皆さんも既に体感しておられると思いますが

気温の上昇と集中豪雨等の異常気象に伴う自然災害は隣り合わせで

地震大国であり台風の通り道でもあるこの国で暮らしていくという事は

常に備えておかなければならないという事を改めて感じる事となりました


詳細な検証はこれから進むと思うのですが

今回の地震で震度が大きかった地域での被害は古い木造住宅が多い

二階の重みに耐えられず一階が潰されてしまっている映像を多く見ました

また被害が集中した木造家屋を対象に現地調査が行われて

全壊40棟のうち半数が新耐震基準導入後に

新築、改築したとみられているそうです

耐震基準についてのブログはこちら

↑のブログでも書いていますが新耐震基準は

43年前から変わらない日本の耐震基準

その後今から23年前に追加された

壁のバランスや柱頭柱脚金物の設計基準

ここまでやった建物がどれくらい含まれるのかは気になる所です

一度目の地震で耐震性能をなくした建物が

二度目の地震で倒壊する

熊本地震も今回も大きな地震が何度も発生しています

国の耐震基準は一度の地震に耐える性能を持たせるもの

複数の地震は想定されていないそれが最低基準

耐震性能の重要性がはっきりと分かると思います

耐震性能の高い家じゃないと家自体が危険な状態になり

そのまま住み続けることが出来なくなってしまいます

むしろ今の時代耐震等級3が最低基準なのではないでしょうか?

天災である地震発生は防げませんが

人災である建物倒壊は防ぐことが出来る

地震が起きて人が命を落とすのではなく

地震で建物が倒壊して人は命を落とす

予防ができるという事です

生命、健康、財産を守るため予防策は出来るだけやるべきですね

この辺りは家を建てるお施主ではなく

一人でも多くの実務者に気づいて貰いたい所

耐震に関心のないお施主様はいません

耐震に言及しないお施主様は関心が無いのではなく

当たり前に兼ね備えているものだと考えてるはず

複数の地震には耐えられない家と知って

家を建てる人などいる訳が無い

人の命を預かる仕事だという事を本気で考えましょう

そしてこれから家を建てる、家を直すお施主様には

是非そのような業者さんに出会ってもらいたいです


話は変わりますが

1月20日(土)21日(日)に完成の内覧会を行います

興味のある方はぜひこちらから


それでは皆様良い休日を