BLOG 2025

空気に潜む「重たい熱」の正体

2025/06/15

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

梅雨入りで湿度が高く

体がベトベト

エアコンを付けるか微妙な体感温度

皆様はもうエアコンを

付けておられますでしょうか?


今週末はいよいよ夏至

一年で昼が最も長い日です

正午の影は一年で一番短い

太陽が高く昇る季節


ここから日照時間は

少しずつ短くなりますが

気温は上がり続けます

いよいよ夏へと向かっていく訳です


そうなると完全に

エアコンの出番

今日はその前に

知っておきたい話をひとつ

空気に潜む「重たい熱」の正体

という「潜熱」についてのお話


水を状態変化させるための

エネルギーを潜熱と呼びます


氷が水に変わるとき(溶ける)

水が水蒸気に変わるとき(蒸発)

周りの熱を奪いながら

姿を変えていきます


逆に水が氷に戻るとき(凝固)

蒸気が水に戻るときは(結露)

余った熱を周りに放ちます

こうして熱がやりとりされます


お風呂に氷を浮かべると

氷は溶けて水になりますが

その時お風呂の熱を奪うので

温度は下がっていきます


これが潜熱の働き

氷が溶けるにはエネルギーが

必要だからなのです


冬の結露も同じです

窓に水滴ができるとき

空気中の水蒸気が水になり

その際周りに熱を放ちます


だから実は結露すると

わずかに周囲は暖まります

冬の窓辺も同じ現象


さらに身近な例では

夏の缶ビールがあります

冷えた缶に水蒸気が付き

水滴となって現れます


この時も周りの水蒸気が

缶に熱を渡して水になり

その熱で缶がぬるくなりる

だからビールはどんどんぬるくなる

ビアガーデンでのジョッキも一緒


夏は湿気が多くなります

温度が上がると

空気中に含むことが出来る

水蒸気の量も増えます

空気中の水蒸気は

見えませんが重く熱い


洗濯物から出る水蒸気

料理でも蒸気が発生し

人も呼吸や汗で蒸気を出す

毎日部屋に湿気が溜まります


さらに外の空気も湿っているので

換気やすき間から入ってくる

室内はどんどん蒸気が増えるので

夏の不快さは増す一方


そんな中エアコンは

温度を下げてくれますが

同時に湿度も下げてくれます

水蒸気を取り除くことで

快適さを作っている


除湿の方が冷房よ

りエネルギーが必要なのは

水蒸気を水に戻すのに

たくさんの熱を使うからです


エアコンはこれから

毎日何リットルもの水を

空気から抜いていきます


皆さんの知らない所で

知らず知らずのうちにです


夏の空調設計では

この除湿量の計算が大切

どれだけ水蒸気を減らせば

快適になるのかを考える


冬は湿度が味方ですが

夏は湿度が敵になる

冷やしても湿気が多ければ

ジメジメは消えません


潜熱を理解して

空調計画を立てることが

夏の快適さにつながります


エアコンは温度だけでなく

湿度と戦ってくれています

うまくコントロールすれば

効率も良く快適にもなります


目に見えない水蒸気と

上手に付き合いましょう


それではまた次回(^^)

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壁の中が語る真夏の物語

2025/06/08

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

今週は天気が悪そうですね

いよいよ梅雨入りかなと

来週は上棟があるので

天気が気になって

しょうがないですww


さてそんな本日は

壁の中が語る夏の物語

という夏型結露に関するお話


夏にも結露が起こると

聞いて驚かれる方も

いらっしゃるかもしれま

せんが実は起こるんです


冬は室内の暖かい空気が

冷たい外壁面に触れて

水蒸気が水になるのが

一般的な結露のイメージ


ところが夏の結露は少し

仕組みが違ってきます


気温が高く湿気も多い

日本の夏にエアコンで

室内をしっかり冷やすと

外との温度差が生まれます


このとき一部の条件では

室内側の壁の内部に結露が

起こることがあるのです


これが夏型結露と

呼ばれているものです


外の湿った空気が

壁の中に入り込むことで

結露が起きると考えられて

いたのですが最近では

別のメカニズムも注目されていて


実はもっと多く見られているのは

外壁に日差しが当たって

外壁材や柱間柱などが熱を

持ち内部の木材に含まれる

水分が蒸発して壁の中に

湿気としてこもってしまう

というケースです


とくに新築したばかりの家は

柱や間柱の木材に水分が

まだ多く含まれています


そのため最初の夏に

壁の中で一時的な結露が

起きることがある


けれども実際に観測した結果

この結露は長くは続かず

数時間で自然に消えて

しまうことが多いのです


たとえばポリエチレン製の

防湿シートを使った壁でも

短時間で湿気が抜けていく

ケースがほとんどで


このことから夏型結露は

長期的に見るとあまり深刻な

問題にはならないことが

分かっています


とはいえ結露による影響を

より確実に減らしたいと

考えるなら選ぶべきは

透湿型の防湿シート


これは湿気をためこまず

外に逃がす力を持っていて

木材に含まれる水分が

自然に抜ける助けとなります


つまり防湿しすぎないことも

実は大切だということなのです


もう一つ重要なのは

壁の表面温度を下げすぎないこと

表面温度が下がり温度差が出来ると

そこはまた結露の原因に


結露問題は

ひと夏の対策だけではなく

家を建てる段階から

長期的な視点で計画を立てる

ことが重要です


将来的な住環境の質を

維持するためにも

耐久性のある材料を選んだり

設計段階で気密性と断熱性の

バランスを取り入れるなど

持続可能な住宅設計は重要で

自社の断熱構成に基づいて

結露計算をするのは

空調設計者として当たり前のこと


壁の中は見えない場所ですが

そこに空気と熱と水分の

せめぎ合いがあるのです


だからこそ材料の特性や

湿気の流れを理解して

家づくりをすることは

とても重要になってきます


目に見えないところで起きる

小さな現象の積み重ねが

住まいの快適さや耐久性に

つながります


誰もが知恵を活かした

家づくりを考えていきたい

ものですね


それではまた次回(^^)

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見た目より中身 数値より意味

2025/06/01

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

昨日の打合せでメルマガネタが

タイムリーに役立っていて

とても気持ちが上がりましたww


一方的に送るメルマガ

こんな内容で伝わるかな

硬すぎないか

難しすぎないか

色々考えながら文章を作りますが

リアクションしてもらえるのは

本当にありがたいです


昨日で打合せも8割位終わって

残り少なくなってきました

20日はいよいよ上棟で

本当に素敵なお家になりそうです

期待してください!!


さてそんな本日は

見た目より中身 数値より意味

という内容で

「Q値」と「UA値」について

お話させていただこうと思います


「Q値」と「UA値」

どちらも聞いたことがある

という方も多いかもしれませんし

一般的には知らない人もいるかも


なんとなく

断熱性能を表す数値

そう思っている人も

いるかと思いますが

この二つ意味が全然違います


まずQ値というのは

家の中と外の温度差が1℃のとき

床面積1m2あたりから

1時間で

どれだけ熱が逃げるか

それを表した数値です


換気による熱の出入りも含めた

家全体としての熱損失がわかる値

イメージとしては

建物全体の熱性能を

「床面積」でとらえる考え方です

一方UA値はというと

家の中と外の温度差が1℃のとき

屋根や壁、床、窓など

家の外皮(人間だと皮膚の部分)

の1m2あたりから

移動する熱量の平均を示した値

説明に入れた通り

換気による熱の損失を

含むか含まないかが

大きな違いとなります


しかしこの違い

意外と知られていません


実は昔の省エネ基準では

Q値が使われていました

でも平成25年の省エネ基準改正で

UA値に切り替わっています

理由は簡単で

UA値のほうが断熱性能を

客観的に評価しやすいから


とはいえ「Q値はもう不要」

なんて思うのは早とちり

たとえば冷暖房の効きやすさや

エアコンの容量を考えるとき

必要になるのはUA値ではなく

Q値の方なんです


Q値には換気による熱損失も

しっかり入っているからこそ

実際の暮らしやすさや

省エネの体感に近い数字が出ます


つまり、数値にはそれぞれ

得意な役割があるんです


断熱性能を評価したいならUA値

空調計画を立てたいならQ値

という感じで

目的に合わせた使い分けが肝心


実務で熱計算をする目的は

大きく分けて3つあります

1.断熱性能の評価

2.冷暖房のエネルギー負荷の予測

3.必要な冷暖房設備の容量算定


このうち2つ目と3つ目は

Q値でないと計算できません


正確に言えばUA値にも

換気による熱損失を足せば

Q値に近い数値は出せるのですが

そこまできちんとやっている人は

実はかなり少ないのが現状です


だから

UA値がこれくらいだから

この家は安心!

とかではなくて

その数値だけで

本当に安心かどうかなんて

わからないんです


大事なのは

その数値の意味を理解した上で

住宅の温熱環境や空調計画を

しっかり考えること


「どう暮らすか」

「どんな家にしたいのか」


その理想に合わせて

数値をどう活かすか


それが本当の意味で

賢い家づくりなのだと思います


高断熱高気密は

何の為にするのか?

それは冬の寒さや

夏の暑さを感じない

快適な家にすることが目的ですよね


しかし地球規模で見たら

暖冷房エネルギー削減になり

純粋に光熱費削減は

住まい手にも大きなメリット

性能が良くても

光熱費は高い

そんな家では困利ますよね


温熱設計と空調計画をして

負荷を元にシミュレーション

をしていると

暖冷房エネルギーが目に見えるので

このままでは「まずい」となるはず


Q値、Ua値、C値

住まい手も実務者も

数字だけ見て満足するのでなく

少ないエネルギーで

冬は暖かく夏は涼しい

そんな家で暮らして頂きたいです


それではまた次回(^^)

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やさしい灯りがつくる心地よさ

2025/05/25

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週はあすなろ建築工房さんと

北村建築工房さんの2社5物件を

見させて頂けるという

超絶贅沢ツアーに出かけてきました


設計はもとより

材料の使い方、見せ方

細部の納まりに仕上がり

どれをとっても上質で

かつ当然ながら性能抜群

得るものだらけで

心躍る経験をさせて頂きました


また昨日の打ち合わせでは

早速得た知識で

色々提案をさせて頂いて

しかも即決で採用いただき

今から完成が待ち遠しいww

やっぱり本物を

目で見るのはとても大切です


さてそんな本日は

やさしい灯りがつくる心地よさ

というお話


電球色って

なんだか暗い気がする

そう思っている方

結構多いように感じます

でも実はそれちょっとした

思い込みかもというお話


今や照明の主流はLEDですね

昔のように白熱電球や

蛍光灯を自分で交換しながら

暮らしていた時代とは

ずいぶん変わりましたね


昔は電球が切れたら

電気屋さんで新しいものを

買ってきて

この部屋は白っぽくなったとか

ここはオレンジっぽいとか

なんとなく色がバラバラになった記憶

ある方もいるんじゃないでしょうか


それもそのはず

昔は蛍光色や電球色といっても

今のように明確な基準が

あったわけではなく

光源そのものの性質で

見え方が違っていただけ


オレンジっぽい電球色は

色温度にすると2700ケルビン前後

白っぽい蛍光灯は4000~5000ケルビン

青白い昼光色だと

6000ケルビン近くあります


ちなみに太陽の光も

時間帯によって色温度が違います

朝日や夕日=電球色

昼間の太陽光=蛍光色や昼光色


「暗くて落ち着いた色」

という電球色の印象は

夕方や夜の自然な光の色と

重なる部分もあるのかもしれません


ただ ここで大事なのが

色温度と明るさは別物

ということです


電球色=暗いではなく

明るさが足りてないから

暗く感じるということ


つまり電球色でも

しっかり照度を確保すれば

空間はちゃんと明るくなる


それでも電球色は暑苦しい

と感じる方には

照度を上げる為の器具には

少し色温度の高い3000K前後を使い

間接照明やブラケットなどには

2700Kの電球色を合わせる


そんな使い分けをすると

温かみはそのままに

快適な光環境がつくれます


照明はただの明かりではなく

空間の雰囲気や気分に

大きく影響する要素です


一日の終わり

夕暮れに包まれたような灯りの中で

お気に入りの椅子に座って一息


そんな時間に

ぴったり寄り添ってくれるのが

電球色のやさしい明かりです


電球色は

暗いのではなく

心を落ち着かせてくれる灯り


高級ホテル、レストラン、バー

おしゃれで落ち着く雰囲気のお店は

揃って電球色です


照度と色温度

この二つをうまく組み合わせて

心地よい暮らしの光を

ぜひ見つけましょう


それではまた次回(^^)

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数値じゃ測れない心地よさ

2025/05/18

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

最近岐阜に進学した長男からの

日々の連絡を楽しみにしています

家に居たときよりも

ゆっくり喋っているようなww


4月に我が家は3人全員が進学

それぞれ新しい環境で頑張っています

皆が成長していく姿を感じられるのは

ありがたいことです


そしてそれは家族だけではなく

社員たちにも言えること


昨年から一気に

仕事を任せるというスタイルに

会社の体制を変えたのが大きく

皆が責任感を強く持ち

自分で考え

仕事に取り組んでくれている


成長は桁違いで

ありがたい限りです

そんな社員の気持ちに答えられるよう

私も成長していかないとww

相乗効果ですね


さてそんな本日は

数値じゃ測れない心地よさ

というお話


先日打合せ中のお客様から

こんなご質問をいただきました


「玄関ドアの仕様を変えたら

断熱等級は6になってしまいますか?」


性能に関心を持ってくださるのは

とてもありがたいことですし

本気で家づくりに向き合っておられる証拠


しかしこのやりとりを通じて

改めてお伝えしたのは

数字や等級が

ゴールではないということです


たとえばUA値です

これは外皮平均熱貫流率と呼ばれる指標で

家の外皮1㎡あたりから

温度差1℃でどれだけの熱が逃げるかを

W/㎡Kという単位で示したもの

数値が小さいほど

熱が逃げにくく断熱性が高いとされ

高断熱住宅かどうかを測る目安として

使われています


ただしこのUA値には

大きな落とし穴もあります

あくまでも

断熱材や窓などの性能を

面積平均した数値ですので

外壁の面積が大きかったり

複雑な凹凸がある設計であっても

断熱材の厚みが同じであれば

不利な条件でも

数値が良くなったり


つまり同じUA値でも

実際のエネルギー消費量や

快適性には大きな差が

生じる可能性があるのです


さらにUA値は

換気による熱損失を含みません


熱交換換気で熱のロスを抑えても

単純な第3種換気で

外気をそのまま取り入れていても

UA値の上ではまったく同じ扱いになる


これは現実のエネルギー消費とは

明らかにズレていることになります


また 窓の面積を減らすと

UA値は良くなりますが

冬の日射取得が減って

昼間も暖まりにくくなる場合もあります


夏の日射遮蔽や通風計画などを考慮せず

ただUA値だけを良くしようとするあまり

窓を極端に小さくした設計も

実際には存在しますので

たとえ断熱等級6や7といった

高性能のラベルがついていても

快適とは程遠い場合も少なくありません


つまり本当に大切なのは

数値そのものではなく

その家でどんな暮らしができるのか

そこに尽きると思うのです


数値や等級は

何を選ぶかのヒントにはなっても

どう暮らせるかの答えではありません


気候や日射条件

家族構成や生活スタイル

そして将来に渡る

エネルギーコストまで見据えて

設計していく必要があります


大切なのは適切な断熱性能と

室温設計に空調計画


どんなに断熱が良くても

部屋ごとに温度ムラがあれば

快適さは損なわれます


どんなに数値が良くても

空調の効率が悪ければ

エネルギーは無駄に使われてしまいます


しっかりとした空調設計がされていれば

少しのエネルギーで全室快適に

過ごすことができるのです


数値を疎かにしてはいけません

しかし数字を並べることより

実際にどう心地よく暮らせるか

これを一緒に考えられる人と

家づくりをすることが何より大切です


断熱性能の根拠は何か?

その家は最寒日に何℃になるのか

空調計画はどうなっているか


一生に一度の家づくり

その先にある「暮らし」を

しっかりと見据えて選んでいきましょう


それではまた次回(^^)

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その違いが快適さを分ける

2025/05/11

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

今月の住宅医事例報告に

当社のフルリノベ物件が掲載されました

住宅医スクールを昨年受講し

年末の検定会で発表した事例です


耐震、温熱、空調設計

私らしい事例発表だと思いますので

興味のある方は是非ww

https://sapj.or.jp/kaishuujirei2025-159


この物件のルームツアーはこちら

リノベーションで性能向上×おしゃれな家


さてそんな本日は

その違いが快適さを分ける

についてです


その違いそれは 

冷房と除湿について 

使い分けができる方も

おられるかもしれませんが

この二つの違いのお話をさせて頂きます


まず冷房は部屋の温度を

下げるための機能です

外の暑さが厳しい夏には

欠かせない存在

部屋にこもった熱を外に逃がして

室内を涼しくしてくれます


一方除湿は

空気中の水分を外へ追い出して

空気をカラッとさせるための機能

湿度の高い梅雨や雨の日など

ムシムシと感じる時に活躍します


この除湿のしくみですが

エアコンはまず

部屋の空気を吸い込みます

この吸い込んだ空気には

熱と水分が含まれているのですが

空気は冷やされることで

水分を保てなくなり

余った水分は水滴となって外に排出されます


そう結露なんです

たとえば夏に冷蔵庫から

冷えたビールを出すと

あっという間にコップのまわりに

びっしり水滴がつきますよね

あれは冷たいコップに空気が触れることで

空気の温度が下がり

空気中にいられなくなった水分が

水滴となって現れるというわけです


エアコンの除湿も

まさにこれと同じしくみです

空気を冷やして水蒸気を水滴に変え

ホースを通して外へ排出する

そして湿気の取れた

空気だけが室内に戻される

これを繰り返すことで

部屋の湿度が下がるのです


さらに除湿には

二つのタイプがありまして

ひとつは弱冷房除湿で

冷やした空気をそのまま部屋に戻すため

少し肌寒く感じることがあります


もうひとつは再熱除湿

冷やした空気をいったん温め直してから

部屋に戻すことで 室温を下げずに

湿度だけを下げることができます


再熱除湿は

少しだけ電気代が高くなりますが

体が冷えにくくなるという

おおきなメリットがあるため

寒がりな方や

お子さんのいるご家庭に向いています

梅雨時や夜の使用にもおすすめ


冷房と除湿どちらを使うべきか

迷ったときは

温度と湿度のどちらが

気になるかを考えましょう

気温が高くて暑いと感じるときは冷房

湿度が高くてムシムシするなら除湿


冷房と弱冷房除湿では

大きな違いはありません


冷房は温度制御と省エネを優先し

弱冷房除湿は除湿を優先して

冷房よりは多少省エネ性は劣る

(大きく差はない)

↓こんなイメージ

冷房で部屋が涼しくなったあとに

湿気だけが気になる場合は

除湿に切り替えて

調整するのもありです


そして冷房でも除湿でも

共通して言えるのが

こまめなオンオフよりも

つけっぱなしの方が

省エネになることがあるという点です


最近のエアコンには

インバーターという技術があり

一度設定温度に達すると

少ない電力で

その状態をキープしてくれます

そのため何度もオンオフするより

結果的に電気代を

抑えられることが多いのです


冷房と除湿

それぞれの違いと役割を理解して

上手に使い分けることで

身体にやさしく

電気代にもやさしい

快適な暮らしを手に入れることができます


梅雨から夏の終わりまで

エアコンの機能を味方につけて

心地よく過ごしてください


それではまた次回(^^)

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夏の快適を春に仕込む

2025/05/04

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

連休二日目

家族でのお出かけもないため

結局仕事もしてますが

普段よりゆっくり過ごしています

大型連休後半という方も

おられるでしょうが

皆様も良い連休をお過ごしでしょうか?


さてそんな本日は

夏の快適を春に仕込む

というお話

昼間の気温も上がりはじめ

そろそろ冷房の出番かなと

ふとエアコンに目が向く季節です  

そんなこの時期に

ぜひやっていただきたいのが  

エアコンの試運転  

夏のトラブルで多いのが、  

「風は出るけれど全然冷えない」

といった不具合


この原因として多いのが

冷媒ガスの漏れによる

性能低下なのです

エアコンは

冷媒ガスが循環することで

室内の空気を冷やしたり 

温めたりします 


このガスが

わずかでも抜けてしまうと

十分な冷暖房能力が

発揮できなくなります 


特に厄介なのは

シーズン中に気づきにくい

ゆっくり抜けるタイプのガス漏れ  

前回のシーズン終盤には

正常に動いていたけれど  

使用していない間にも少しずつ  

ガスが抜けていて

シーズン冒頭でいきなり

冷えない状態に

実際にスイッチを  

入れたらまったく冷えなかった  

というご相談は

毎年のように聞かれます


そして夏の修理依頼は 

時期が悪いほど混み合います 

エアコン業者やメーカーも

繁忙期に突入し 

点検に来るまでに1週間  

部品の手配や修理完了までに

さらに1週間ということも 

珍しくありません

つまり不具合が出た

タイミングによっては  

2週間以上も冷房なしで過ごすこと

になってしまう可能性もあります  


高温多湿の日本の夏において 

エアコンは快適さだけでなく 

命を守る設備です   

今のうちに  

確認しておくことは  

とても大きな意味を持つんです


試運転の方法はとても簡単  

冷房に設定を切り替えて  

温度を最低にして運転を開始 

しばらくして冷たい風が

しっかり出ているかを確認するだけ  


異音や異臭がないか

エラー表示が出ていないかなども

一緒にチェックしておくと安心です 


あわせて確認してほしいのが  

フィルターの汚れ

昨シーズン終わりに掃除を  

忘れていたという方は  

このタイミングでのお手入れが

とてもおすすめです

目詰まりしたフィルターは  

冷房効率を大きく落とし 

電気代も余計にかかります  

掃除機でほこりを吸い取るだけでも  

風通しがよくなり効果的です  

ぜひこの機会に試運転とセットで

エアコンのリフレッシュを


このわずか数分の確認と掃除が  

この夏の安心と快適に

つながりますよ

そしてもし不具合が見つかっても  

業者さんも余裕がある今なら  

比較的スムーズに対応して  

もらえます  

毎年夏になると  

エアコンの不調に慌てる方が

少なくありません

それを防ぐために 

ゴールデンウィークのような

少し時間にゆとりのある今 

ひと手間をかけてみてください  


エアコンがきちんと動くかどうか  

たったそれだけのことですが   

日々の暮らしにも少し  

余裕を与えてくれるはずです  

小さな確認が 

大きな安心を生むこともあります  

春のこの一手間で  

安心して夏を迎えましょう


それではまた次回(^^)

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続ける覚悟

2025/04/27

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週は新住協で初めてとなる

島根開催の勉強会でした

今回の準備段取りを行い

とにかく無事に終わって

肩をなでおろしていますww


2日目の当社の物件見学では

県内外から数多くの方に参加いただき

地元の会社さんの多くは

社員さんを連れてくるほどの熱の入れよう

特に熱心に質問してきたのは

むしろ社員さん達で

断熱や空調計画について

深く学んでいただきました


競合となる可能性のある地元の会社に

技術を見せることは

自社にとってはデメリットに

なるのではないか?と

言われたことがあります

確かにそれは

一理あるかもしれません

しかし私の考え方は

家庭から排出される

エネルギー量を減らし

地域と地球の未来に

繋がっていく家創り


当社の断熱や空調計画を皆が知れば

地域はもっと良くなっていきます

勉強して得た知識や技術は

人に知ってもらってこそ

大きく役に立っていくはず

地域の家づくりの底上げに

役立てるのは何よりなことです


また会場提供して頂いた

お施主様には本当に感謝

ありがとうございました


さてそんな本日は

続ける覚悟について

先日業界で話題になっていた

国産材のお話

4年前「日本木造分譲住宅協会」

という団体が

首都圏で建売を手広く展開する

3社により設立されました


当時発表された設立目的は

高品質で安心できる木造住宅の普及

国産木材利用を通じた

森林機能の維持回復など

持続可能な社会づくりを

目指すものでした


SDGsという時代のキーワードを掲げ

未来のために取り組んでいくという

ここだけ聞けば大変立派なお話


しかし現実は程遠いもので

当時はウッドショックの真只中で

輸入材が手に入らない状況

そんな中

輸入材を使って家づくりをしていた

3社にとってこれは死活問題


急速に国産材への切り替えを迫られ

国産材を確保するための仕組みが

必要になったのでした


表向きはSDGsとは言いながら

実際は資材確保が目的で

国産材をいち早く囲い込むというのが本音


動きは本当に早く

協会設立から1か月後には

着工する全棟を国産材にすると

宣言していたそうです


今まで輸入材一辺倒だった業界が

一斉に国産材にシフトするという

前代未聞のスピード感


ですがその結果

もともと地道に国産材を

使い続けてきた私たちにとっては

大変厳しい状況になりました


国産材の品薄

原木価格の高騰

材料確保に苦労したのを

よく覚えています


林野庁や地方の製材所を巻き込み

活動を拡大していき

「これからは国産材の時代」と

各方面にアピールしていました


ところがその協会は昨年12月に

あっさりと解散していたそうなんです


その理由は

ウッドショックが落ち着き

輸入材が安定供給され始めたから

国産材を使う必要が

なくなったから


「持続可能な社会の実現」という

美しい旗印は

たった数年で下ろされました

結局真剣に国産材に

取り組んでいたわけではなく

必要なときだけ利用し

都合がよくなれば離れる


振り回されたのは

真剣に国産材で家づくりをしてきた

住宅会社とそのお客様


私が国産材にこだわり

さらに県産材や市産材を使う理由は

安いからでも流行だからでもない


この国の森林を守り

未来の子どもたちへ

豊かな自然を手渡すため


木を育て森を育て

地域を育てる家づくり


それは流行や経済事情で

変わるものではありません


地域で育った県産木材を使うことは

地元経済を元気にし

山を手入れし木を生かすことで

地元の山は守られ

輸送などに関わる

エネルギーコストも抑えられます


森と地域の関係は

家族のようなもの


すぐに見返りはなくても

大切にすれば

やがて豊かな恵みをもたらしてくれる


逆に放っておけば

山は荒れ地域もやせ細っていく


手間を惜しまず支え続ける

それが未来への本当の投資


地域で資源を循環させる暮らしは

持続可能な未来につながります


日本の森を

大切に使い続ける

それが地域工務店の役割


手に入らないから国産材

ではなく

未来のために国産材


森とともに

人とともに

本気で家をつくるために

私はこれからも地元の木を使います


それではまた次回(^^)

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分ければ変わる

2025/04/20

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

一気に暖かくなりましたね

しかし今日も雨の日曜日

仕事がはかどりそうですww


明日は家百のインスタライブ

後半登場ですので

興味のある方は是非御覧ください

https://www.instagram.com/iedukuri100?igsh=MXVraXN2aTFwMWNqcw==

  

さてそんな本日は

「分ければ変わる」について


建築はただ家を建てるだけの  

仕事ではありません 

そこに住む人の暮らしや 

その町の風景までを  

つくっていく仕事


一見家創りとは  

関係なさそうに見えるかも  

しれませんが

分ければ変わるのはゴミの話 

実は建築や地域づくりとも  

深くつながっています 


というのも建築は  

「資源」と向き合う仕事です

少しだけ一緒に考えてみたいと  

思います


さっそくですが  

ゴミって何種類あると  

思いますか?  

たくさん思い浮かぶかも  

しれませんが  

実は最終的には  

「可燃ゴミ」と「不燃ゴミ」の  

2つに分けられるんです 


最終処分場という場所があって  

そこには燃やしたゴミの灰や  

砕いた不燃ゴミが埋められます  

つまり最終的に処分されるものは  

可燃か不燃のどちらかで

どちらも行き着く場所は一緒

その前段階でできる限り

埋める量を減らすだけなのです


じゃあペットボトルや瓶、缶は?  

それはゴミではなく資源 


資源は処分場に行きません  

リサイクルされて

またペットボトルや路面材に  

生まれ変わるんです


そして可燃ゴミの中にも  

使える資源が混ざっている

それはメモ用紙やカレンダー  

封筒、お菓子の箱など

可燃ゴミに入れてしまいがちですが

これらは古紙として

リサイクルできるんです


燃やして灰にするか  

また新しい紙に生まれ変わるか  

それは私たちの選択に  

かかっています


紙やプラスチックを  

しっかり分けることで  

ゴミの量は今より  

3割も減らせると言われています  


3袋出していたゴミが2袋になると  

日本全体で考えればなんと年間で

1億袋分のゴミが減るのだと

  

実はこのままの量で捨て続けると

日本ではあと20年ちょっとで  

ゴミが捨てられなくなるようです


それは最終処分場の空きが  

なくなってしまうから

新しく作ろうとしても  

「うちの近くには嫌だ」という 

声があがりなかなか実現しません  


だから今ある処分場を

できるだけ長く使えるように

ゴミを減らす工夫を

していく必要があります 


そのためのキーワードが「3R」 

リデュース=ごみを減らすこと  

リユース=くり返し使うこと

リサイクル=資源として再利用すること


紙、缶、瓶、ペットボトル 

プラスチック容器、食品トレイ

牛乳パックなど

資源として活かせるものは  

意外とたくさんあります


スーパーに持って行くなど

ちょっとした行動でも

しっかり役に立ちます


資源を無駄にしないという  

気持ちを持つこと

それは資源を大切に使った  

建築をつくることにも

つながっていると思います 


暮らしの舞台を

美しく残していくために

今日からできることを

少しずつ始めてみませんか


キッチンのゴミ置き場も

そんな視点から  

見直してみると  

新しい工夫が

見えてくるかもしれません


断熱や気密、自然素材の活用

そしてエネルギーの使い方

どれもゴミと同じように

「どうつくるか」「どう使うか」が

未来を大きく左右します


私たちが今日出すひとつのゴミ

それを分けるという小さな行動が

安心して暮らせる未来への

第一歩になります


今日の一歩が誰かの笑顔や

地球の一歩につながっていく


そんな気持ちで

暮らしていただけたらと


それではまた次回(^^)

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制震ダンパーの機能と役割

2025/04/13

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週も家百インスタライブに

登場させていただいております

もう10回を超えたかなと

アーカイブもありますので

家創りに役立つ情報を

気になられる方はぜひ

↓  ↓

https://www.instagram.com/soumu_katsuken?igsh=MTV1OHllcG5uYmFibQ%3D%3D&utm_source=qr


今週も16日に出演します

ご都合あう方は是非御覧ください

https://www.instagram.com/iedukuri100/


さてそんな本日は

「制震ダンパーの機能と役割」

についてです

まず制震ダンパーを

分かりやすく解説しますと

地震の揺れをゴムやオイルの力で

減らしてくれる防御装置です

まるでクッションみたいに

ドスン!とくる力を

フワッと和らげてくれるんです

ちなみにこんな部材

↓  ↓

強くてガチガチの筋肉(耐震)

とは別にやさしく受け止めてくれる

クッションみたいな存在

(分かりにくいかなww)


住宅に使う制震装置は

層間ダンパーといって

建物のフレームの中に入れる

ダンパーがメインです

そのダンパーも大きく分けると

変位依存型と速度依存型

の2種類があります


変位依存型というのは

地震で建物が変形するときに

このダンパーに大きな力が加わると

力を発揮して制震装置が機能し

地震力を吸収するっていう

変形してから効くっていうもの


もう一方の速度依存型は

建物の変形する速度に反応して効く

速度のイメージは

例えば地震で建物が

小さくゆっくり揺れる時って

速度が遅いのです

その時は大丈夫だなと反応しませんが


大きく早く揺れた時に

今だ!と速さに応じて

ダンパーが効いてきます

速度が速くなればなるだけ

その吸収力が増します

どちらが良いのか?

と思う方もおられると思います


しかしどちらが良い悪いではなく

どちらにも良さがあり

有効性をどこに置くかなのです


耐震等級3という性能は

絶対標準だと思って話を進めますが


変位依存型というのは

壁倍率があります

それを耐震等級3に取り付けると

耐震性が更に上がるんですね


壁倍率が増えるというのは

壁の量が増えるのと一緒ですので

耐震性能を増やす事になる為

建物はより硬くなります

より硬くするという事は

それだけ変形しにくい建物を

作ることになりますから

制震装置はどちらかというと

効かない方に働きます


大きな地震が来たときに

その最後のバックアップ機能で

つけておくかなという感じ


速度依存型は

耐震性の高い建物は硬いのですが

硬い建物が地震で揺れると

ガタガタと早く揺れます


そのガタガタという早い揺れに対して

最初の段階から

オイルダンパーが地震力を

吸収し続けて

壁の負担を減らしてくれます

耐震等級3の硬い建物を

柔らかく揺らす事ができて

余力を残して建物を維持する

そういうものになります


どちらにせよ制震装置の意味合いを

理解して使えていれば良いので

家の場所や構造

何の揺れに対して効かせたいか

コストや設置の施工性


設置を検討する際には

あなたの家にぴったりな

ダンパーを選択して頂けたらと思います


間違っても

制震ダンパーを付けるから

耐震性は低くても

大丈夫とはならないように


耐震等級3を最低限でやっている

家につけてこそ

本領が発揮できます

大切な予算をのかけ方を

間違えないようにだけ

お気をつけください


それではまた次回(^^)

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島根県産木材 JAS材

2025/04/06

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

新築工事の地鎮祭を終え

いよいよ工事が始まります

4月で法改正が行われましたが

平屋なので関係なし

そもそも新しい基準を

遥かに超える家を作っていますので

ジタバタすることもないのですがww


さて本日はJAS材についてです

県産木材の今年度の補助金で

JAS材の加算措置がありました


それに伴い先日

材木屋さんの所有林を

多伎町にまで見学に

お邪魔させて頂いて

↓  ↓

その後製材工場にもお邪魔して

JAS材を認定するにあたっての

検査の手順や方法等

細かく勉強させて頂きました


木材のJAS材とは

例えて言うなら

産地・品質・サイズなどが

しっかり明記されたブランド野菜

みたいな感じ


木材の品質を評価するためには

「等級」が設定されています

その等級を決めるには

目視等級と機械等級の

2種類があり

それぞれ異なる基準で

評価されます


まず目視等級は

検査員が木材を確認し

材料寸法、長さの精度を確認

含水率のチェックから

節の大きさや割れを見ます


節は大きさも関係がありますが

その場所も強度に関係しています

材成の端部に

1/4サイズの大きさのものがある場合

横架材では使えないと判断されます

梁にはせん断力という力が加わるので

そのような判断基準があるのですが

柱に加わる力は圧縮なので

横架材では使えなくても

柱では使えるとうい場合もあります


柱に入る割れに関しても

木材なので入るのは当たり前なのですが

その割れ方を見るのだと


割れ方が小口を跨っていたり

2方向面に跨っていないかなど

入念にチェックを行うそうです


木材の目視による検査は

主に住宅建築などの構造材に利用され

一定の基準を満たした木材は

JAS(日本農林規格)や

各地域の基準に基づき格付けされます


一方機械等級は

木材の強度を機械的に測定し

数値に基づいて等級を決める方法

先程の検査を機械が瞬時に

測定することで

木材がどの程度の

荷重に耐えられるかを評価します

この方法は客観的で精度が高く

建築の安全性を確保するために

重要な役割を果たしていて

大規模な建築物や

木造高層建築などでは

信頼性の高い機械等級材が

多く採用される傾向にあるようです


目視等級と機械等級の

どちらが優れている

というわけではなくて

用途や求められる品質によって

適切な方法を選んでいるようです


例えば伝統的な木造建築では

木材の美しさや風合いも

重視されるため

目視等級の木材が

好まれることが多い


大規模建築などの

強度の保証が必要な構造材では

機械等級の木材が選ばれます


近年技術の発展により

機械等級の精度が向上し

より細かく分類された木材が

市場に流通するようになりました


また環境保護の観点から

適切に管理された森林から

伐採された木材を利用する動きも

強まっています

このように木材の等級は

単なる品質の評価だけでなく

資源の活用にも関わる

重要な要素ともなっています


そしてここで大事なのが

この検査はすべての材料で

行われるわけでは無いという事

JAS材の認定を受ける材料のみで

行われる検査ですので

一般的な材料では行われてはいません


品質の管理と保証の為に

受けるための物であり

公共工事や補助金の為に

行われることがほとんど


今回この県産材補助金で

JAS材の加算要項が入ったのは

品質確保とJAS材の認知の為だとか


そして誰もが気になっているその金額

JAS材での加算が

10,000円/m3

検査料金が

15,000円/m3

という事で赤字です

住宅で使う人はいませんね


どうしてもJAS認定を

取らなければならない

公共工事の為にあるような

加算項目ですね

完全に税金の使い道間違えてます


ちなみに補足のお話ですが

当社が構造計算を行っている

県産木材は検査を行っていないので

無等級材となり

その木材強度は7000N/mm3

という強度で計算されるのですが

今回、目の前で強度試験を

見させて頂きましたがその強度は

9,000N/mm3以上のものしか

ありませんでした


ちょっと分かりずらいとは思いますが

計算以上の強度が

出ているのが当たり前で

とても安全側の材料を出して貰っている


工場長は力強く言われました

うちから出る材料は

これ以下の品質のものは出さないと


こだわりと責任

この人に頼みたいと思える人でした


どこかの誰かからやってくる木ではなく

地元の人がこだわって出している

地域の木材


どこにも人がいて

色々な人の力で

家創りは成り立っています


自信を持って届けられた材料で

安心して暮らせる家づくりをしましょう


それではまた次回(^^)

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床断熱と基礎断熱の結露

2025/03/30

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

長男が車の免許を取得しました

早速隣に乗せてもらい

ブラブラしてみる


なんだか感慨深いです

子供がそんな年齢になる

と成長を感じる一方

自分はどんな年の重ね方を

しているのだろうか

なんて考えてみたりします


人様に迷惑をかけるような

生き方はしていないか

誰かの役に立てるような

生き方が出来ているか

家族をそして

自分を大切にしているか


自信を持って出来ていると

言えるようまだまだ

成長しないといけませんねww


さてそんな本日は

「床断熱と基礎断熱の結露」

についてです


住宅の床部分の断熱工法には

床断熱と基礎断熱があります

どちらの方法でも

結露が発生するリスクはあり

適切な対策を取らなければ

建物の劣化につながる

危険性があります

今回は床断熱と基礎断熱の

結露原因の違いと

それぞれの結露対策について

説明させて頂こうと思います


床断熱とはこちら

↓  ↓

床の下に断熱材を敷く方法で

室内と床下の温度差を小さくし

冷気が室内に伝わるのを防ぐ方法


木造住宅では

一般的な断熱方法として

広く採用されています

施工が比較的簡単で

コストが抑えられる


床断熱の場合は

梅雨から夏の時期に

床下で結露が発生することが多く

その主な原因は

外気より低温となった床下に

多くの水蒸気を含んだ

外気が流入する


低くなっている床下の空気中で

水蒸気が冷やされることで

露点温度を迎えてしまい

結露が発生しやすくなります


床下の換気を適切に確保することや

地面からの湿気の侵入を防ぐこと

断熱材の隙間をしっかり埋めて

急激な温度差を

作らないというような

丁寧な断熱施工を行うことは

とても重要です

入っていれば大丈夫という感覚で

施工していては駄目だということです


一方で基礎断熱は

床下ではなく

基礎部分に断熱材を施工する方法

↓  ↓

基礎全体を断熱するため

床下の温度が

外気の影響を受けにくく

室内との温度差が小さくなります

床下が室内と

ほぼ同じ温度になることで

快適性は向上し

断熱性能は高くなります


基礎断熱で床下結露の

主な原因は地盤温度の低さと

基礎コンクリートから

放出される水分の影響で

竣工初年度と竣工二年目くらいは

床湿度は外気同等か

それ以上になっているため

床下結露が

発生しやすい状況になります


これは単純に

適切な換気がとても重要に

特に基礎内の温度が

外気よりも高い冬場です

冷たい外気が流入した際には

急激に冷やされてしまい

結露が生じる恐れがあります

やはり断熱工事の丁寧な施工は

根拠となる構成や

結露計算を含めて検討することは

絶対条件ということになります


また床下エアコンを利用すると

床下の湿度を

適切にコントロールしながら

室内に空気を循環させる

ことが出来るので

2年目までは加湿器いらずで

生活することも可能です


床断熱と基礎断熱

どちらが良くて

どちらが悪いではありません

当社でも新築は基礎

リノベは床

というふうに使い分けています


いつも言いますが

私が全ての人にとって

正解ではありません


住宅の構造や地域の気候条件等

様々な検討を行ったうえで

適材適所で使い分け

どちらの方法でも

適切な結露対策を行わなければ

建物の耐久性は

損なわれる可能性がある

その事を知っておくことが重要

結露を防ぐためには

適切な断熱、気密施工が不可欠

どちらかを選択すれば

正解ではありません

どちらを選んでも

適切な設計と施工ができる

そんな会社を選ぶの正解です


それではまた次回(^^)

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省エネ義務化の落とし穴

2025/03/23

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

昨日は午前新築の打合せで

午後はリノベの打合せでした

私の一番重要な仕事が

この打合せです

社員や協力業者さん

現場が流れるように動くためには

工事内容が決まっている事と

確認がとても重要なのです

お客様のご協力があり

とてもスムーズな打ち合わせを

させていただいたので

本当にありがたかったです


月末からいよいよ

次の新築も動き出しますので

とても楽しみww


そして今日はひさしぶりに

ゆっくりとした日曜日

新築の構造計算をやらないといけないが

ロードバイクにも乗りたい

狭間で戦っておりますww


さてそんな本日は

省エネ義務化の落とし穴について

もうすぐそこまでに迫った

4月の法改正では

省エネ基準適合が義務化されます


この言葉だけ聞けば

これから建てる家はさぞ省エネに

なるのだろうと思う方も

多いのではないでしょうか?

私のブログ、メルマガを

読んでくださっている方は

そうでもないか


省エネ基準適合義務化とは

新築の建築物が

一定のエネルギー効率基準を

満たすことを

法律で義務付ける制度です


建物の断熱性能や

設備のエネルギー消費効率を

向上させ地球温暖化対策や

エネルギー資源の有効活用を

図ることが目的とされていると

なんとも言っていることは

とても立派なのですが

蓋を開けてびっくり

日本の省エネ基準適合義務化は

なんともレベルの低い

↓をご覧ください

一番左の0.87というのが

断熱等級4で

4月に義務化される性能です

日本以外の先進国では違法建築

その右隣が断熱等級5で

2030年に義務化される性能

これも海外では違法なのです


温熱性能の向上は

省エネと思われがちですが

この程度の性能では

むしろ今まで以上に

電気を使ってしまうことになります

築年代が新しくなっても

暖冷房エネルギーは

大きく変化していません

昔の家は断熱がなく

さぞエネルギーを使っていると

思いきや実はこたつや

人がいる部屋だけの暖冷房など

我慢の省エネのお陰で

驚くほど消費電力が多いわけでない


省エネ基準をクリアしても

省エネ住宅とは程遠いのが現実で

一般的な住宅より多少

エネルギーが少ないのが等級4

しかし等級4の家で

暖冷房のつけっぱなしや

各部屋を温めると

一気に増エネになるのです

国の基準で作った

コチラを見てください

国が定める最低室温の目安

おおむね8℃を下回らない

とある等級4は

出雲市で外気温-2.5℃の時

無暖房だと5.5℃迄下がります

等級5はこちら

ほとんど変わりません

↑等級6でようやくこれ

GX志向型住宅なんてこの程度なのです

こんなものに莫大な補助金を…

この先はどこまでやるかで

大きく変わってきますが

当社の標準仕様がこのくらい


この日に暖房で部屋を

22℃にしようと思ったときに

最低基準の5.5℃から上げるのと

17℃から上げるのでは

エネルギー量がどれくらい違うかは

安易に想像がつくはず


エネルギー量だけではありません

家が温かいと血圧が安定する

つまづき、転倒が減る

それによる骨折や寝たきり等も

更にトイレの回数も減る

暖かい場所に住むことは

人の健康を守ります


仮に今は我慢できても

誰しも必ず年を重ねます

最初からやっていれば

なんの心配もない


しかしこんな話をしているのは

先進国では日本だけです

他国では家が温かいのは当たりまえ

寒い家やエネルギー量の多い家は

違法なのです


無防備に移動する

室内での温度差を解消することが

一番大切


法改正の背景は

気候変動や地球温暖化対策として

カーボンニュートラルや

脱炭素への取り組みが

世界で進められるなか

日本でも首相が宣言

住宅にもその役割が与えられた訳です


4月の法改正で規制がかかるとか

大変になる等騒いでいる

実務者の方は多いようですが

この法改正は違法以下の基準が

最低基準にまで上がった程度

最適基準には程遠い事を

ご理解ください


エネルギーは地域や地球の為

室内温度は住む人の命と健康の為

法律や根拠なく入り乱れる言葉に

惑わされることなく

どうか自分なりの

最適解を見つけたうえで

家創りを行っていただけたらと思います


それではまた次回(^^)

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心地よさ

2025/03/16

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

先週は次男の高校合格発表があり

無事に合格

長男に続き進路が決まりました

逆に心配になるくらい

勉強頑張っていたので

とにかく一安心

娘も含めて全員が入学の春

それぞれに新しい生活を

楽しんでもらいたいですね


さて本日は「心地よさ」について

以前もお伝えしてしましたが

日本のエネルギー自給率は約13.4%

先進国では37位と最低ランク

原子力がそのほとんどを占め

純粋な自然エネルギーは8%程度

約90%は海外に依存している状況の中

この自給率の低さを

なんとか打開していかないと

光熱費の高騰に常に怯えながら

暮らしていくことになります


原発が止まると自給率が下がり

それを知る他国は値段を上げる

それを買わざるを得ない日本

その為電気代が上がるのは当然


そんなエネルギー事情の中で

心地よく暮らしてくことへの

第一歩は省エネです


しかしそれは我慢の省エネではなく

心地よさの中にある省エネ


それを実現するために必要となるのが

1.建物の断熱、気密性

2.日射取得、日射遮蔽等の設計の工夫

3.高効率設備の導入

4.創エネ


言うまでもなく断熱・気密に関しては

その向上により冷暖房費の削減

設計の工夫もそこに直結しますよね


高効率設備の導入に関しても

エネルギー量に直結し

最後に重要なのが創エネとなります

エネルギーを作ることで

ゼロエネにすることが可能


ゼロエネとはゼロエネルギーのことで

使ったエネルギーと

作ったエネルギーが同じ


エネルギー収支がゼロでも

発電している時間帯に

使っていない部分は売ることになりますし

発電していない時間帯に使った電気は

買うことになります

売値は安く、買値は高いため

光熱費をゼロにするには

努力が必要になりますが

ゼロエネであれば

支払う光熱費も断然に安い


しかし順序を間違えると

不自由なゼロエネになってしまいます

仮に断熱が弱くても

太陽光発電を沢山乗せれば

ゼロエネにすることは可能ですが

その場合足元は寒く

結露でカビだらけになるリスクも有り

心地よく暮らすとは 

かけ離れてしまいます

作るエネルギーを増やすのではなく

使うエネルギーを減らすことが最優先


一番大切なのが断熱・気密

この部分は当たり前にやり

絶対に予算を削ってはいけない部分


どれだけ高性能な設備や

再生可能エネルギーを導入しても

家の断熱・気密が低ければ

エネルギーが無駄になってしまいます


等級5の(2030年に義務化される基準)

年間暖房エネルギーがこちら

↓  ↓

等級7の暖房エネルギーはこちら

↓  ↓

約7倍です

このシミュレーションは

当社の実物件で行ったものです

アメダスデータが古いので

冷房は少なすぎますし

暖房も実測と少し離れますが

エネルギー量の差に関しては

かなり近いものがあると思います

結局断熱・気密が低いとこんな感じ

↓  ↓


水道から出ている水が

暖房エネルギー

バケツの穴から出ていっている水は

断熱・気密が低くて

家から逃げていくエネルギー


あなたは水道の水をもっと出しますか?

それとも穴を塞ぎますか?


内外気温の差からいっても

厳しいのは断然冬

暖房エネルギーを減らすことが

省エネの一丁目一番地

我慢をせずに

心地よく暮らしてく

自分が快適に暮らしていくことは

エネルギー量を減らすことになり

地域と地球の未来へと繋がっていきます


あなたの安心は地球の安心

未来に暮らす人たちの安心にも繋がる


小さなエネルギーで

最大限の快適性を実現し

命と健康を守る

本当に心地よい暮らしを手に入れましょう


それではまた次回(^^)

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出雲の太陽光発電を試算する

2025/03/09

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

昨日は次男の中学校卒業式でした

先週の長男に続き今週は次男

私が30年前に卒業した母校

校舎は変わっていますが

感慨深かったです

それぞれが新たな道へ

やりたいことをやって

人生経験を積んでいってもらいたいです


さて本日はまず告知

新しいルームツアーが公開されましたので

是非見て頂けたらと

↓  ↓

ペットと家族が共に暮す「木製窓の平屋」

さて本日は太陽光発電の

経済メリット深堀企画

また新しい考え方で試算してみました

以前も試算していますが

今回は実際の住まい手の実測値から

自家消費率を考慮して

よりリアルな金額に計算し直してみました

まずはいつものこちら

島根県の年間発電量です

山陰は冬の日照時間が短いため

太陽光は不利だなんて言っている人が

多く存在します

確かに冬の期間日照は少なく

発電量が落ちるのは事実

しかし年間の発電率は

梅雨や夏で盛り返すため

東京と同等程度の発電量です


福岡や鹿児島と比べても

年間で1kW当たり100kWhも

変わらないということ


当社の実物件での実測値は

どの物件もこれよりも

発電量は多いです

だいたい1kWあたり

1200kwh~1300kwhくらい


とりあえず安全側として

1kw当たり1160kwhの発電量で

前回と同じ

パネル保証期間25年で考えた時に

1160kwh×25年=29,000kwhとなります

部材を含めた設置工事代金の

市場価格は25万円/kwh

(一般的にはもう少し安い)

と考えた場合


25年間で発電する

29,000kwhの電気を

25万円で購入したという事になります

電気の単価を逆算すると

250,000円÷29000kwh=8.6円/kwh

賦課金や燃料調整費を考慮した

現在の電気代と比べて

どれだけ安いかは一目瞭然


太陽光パネルを購入する

という感覚ではなく

電気代を購入していると

考え方を変えた場合に

8.6円という単価の凄さは

誰でも分かるのではないでしょうか?


これが30年だと7.1円/kwhになり

35年だと6.1円/kwhまで下がってきます

これを元にどのように

メリットが増えていくのかを

試算していきます


パネルの出力は

(パネルが発電できる電力)

ほんの少しづつですが

効率が下がっていきますので

平均の年率0.75%で下がる計算で


これに近年の電気代の

平均2%上昇を考慮した場合


今回は当社の実測平均で

自家消費率35%にて試算

それら踏まえて25年分計算したのが

↓  ↓

自家消費を35%で計算した場合

自家消費での+42万円

売電での+23万円

購入費用の25万円を差し引いて

25年間で合計40万円/kwの利になります


前回もお伝えしていますが

上がり続ける電気代と

買うよりも安く

10年目以降で下がる売電額をみて

自家消費をいかに増やすかは

おおきなポイントです


デメリットとして

パワコンの故障交換が発生することを

考慮して費用の約20万円を引いても

乗せていたパネルの容量が

5kwだったとしたらたったのー4万円


36万円/kwhの利益になります

以前もお伝えしていますが

インフレ時代に通貨の価値は下がる一方で

価値が下がらないものに

交換しておくかはとても重要な選択肢


太陽光発電は脱炭素

カーボンニュートラルの視点から

化石燃料依存からの脱却

気候変動の緩和という

未来の世代への利益になるだけではなく

今の人にも大きく利益をもたらす事は

分かって頂けると思います


新築時に設置しないのは

とても勿体ないことです


そしてこれも何度もお伝えしている

重要点ですが

太陽光パネルの

耐荷重を計算した上での

設置は最低条件です


屋根の上に20kg/㎡の

固定荷重が乗るわけですから

荷重を考慮した材料検討や

重さに対して働く地震力を

しっかりと想定した

構造計画、耐震計画は

当たり前にできないと


太陽光発電で経済的に利益が出ても

その重みで大地震に

耐えられなくなるようでは

話になりません


根拠に基づき

安心して乗せてから

しっかり利益を出しましょう

それではまた次回(^^)

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エネルギー量2

2025/03/02

昨日は長男の卒業式でした

四半世紀前に自分が卒業した高校を

息子が卒業するのは感慨深い

春から新しい環境で

頑張っていってもらいたいです


さて本日は

実測させて頂いた最新住まい手の

エネルギー量のお話です

温湿度はアプリで観測

夏も冬も快適で安定した温湿度を

示していました

Co2濃度も全く問題なし


夏 温度↓

夏 湿度↓

夏 co2濃度

冬 温度↓

冬 湿度↓

冬 co2濃度

換気も空調も完璧でした

この物件もエアコンの負荷計算は

やはり問題なく出来ていたことが

実測で確認出来ます


これくらい快適な

家中の温湿度になるための

エネルギー量はと言いますと

今回の物件は

1年間の発電量 9652kwh

そのうち

自家消費 2516kwh

売電量  7138kwh


前回より自家消費が多めになっています

何度もの説明にはなりますが

自家消費というのは

発電している電気を

家でどれくらい

使っているかの量になります


発電していない時間に使って

購入した電気代が114,269円/年


売電量7138kwhが単価16円なので

収入が114,208円


買った電気と売った電気の

差し引きは61円

結果1年間で61円の電気代

ということになりました


収支エネルギーは

発電9652kwhに対して

消費合計6165kwhですので


3487kwhのマイナス

これくらいの性能の家だと

見事にここまでの

収支エネルギーになります


やはり自家消費率を上げるのが

課題ですね


ここに蓄電池が加われば

電気代は大幅なマイナスと

なるわけですが

それを回収するにはどれくらいの

期間が必要なのか


そこはまた別の機会に

試算してみようと思いますので

乞うご期待


それではまた次回(^^)

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設計契約

2025/02/23

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

今週の出張は

かなり濃い勉強が出来ました

取り入れたいことだらけで

早速現在進行中のリノベ物件にも

早速取り入れる予定

学ぶ場所があり

そのたびに成長できるのは

本当にありがたいです


さて本日は設計契約について

お話しさせて頂こうと思います


家づくりを検討されている

皆様の中には

「設計契約って無料じゃないの?」

と思われる方も

少なくないのではないでしょうか


当社では家創りに共感いただき

いよいよ設計依頼というタイミングで

設計契約を結ばせて頂きます 


費用は100,000円+消費税

無料の会社もあるのに

なぜ無料ではできないのか?


まず設計契約とは

住宅を建てるための設計を

依頼する際に結ぶ契約のことです

間取りの作成やデザイン

設備の選定や収納計画など

住まい手の理想を形にするために

とても重要な工程になります。


現地調査をして周辺の状況や

視線の抜け具合を読み解き

日射取得や日射遮蔽を検討する

その上で住まい手の要望をまとめ

間取りや外観デザインを作成し

構造・設備・仕様・空調等

同時に検討する事は沢山あります


また住宅の設計には

建築基準法や耐震、省エネ基準など

さまざまな法律や規制を

考慮する必要があるので

専門的な知識と技術を持つ建築士が

関与する必要があります


この様にお客様の要望を反映した

間取りやデザインを考えるには

多くの時間と労力が必要となります


家の住みやすさや耐久性

将来の資産価値に直結する

非常に重要な工程である設計

これを無料で行うとすれば

実際に掛かっている

その費用は誰が払うのでしょうか?


家を売る会社や

ハウスメーカーの様な

営業マンが決められたプランの中から

近いものを選んで提出する

そんな会社なら

成り立つのかもしれませんが

設計の重要性が

軽視されているのではと思ってしまいます


設計は単なる図面作成ではありません

設計士は長年もかけて積み重ねた

技術と知識を振り絞り

住まい手を思い

その都度図面を創り上げているのです


その人にも生活がある事は

容易に想像がつくはず


無料で設計をする会社で

家を建てる場合は

その設計料はどこかで補う為に

知らない誰かの設計料を

あなたの住宅価格に含められて

支払う事になるでしょう


設計がどれだけ重要な作業なのか

ご理解いただけたでしょうか?

専門的な知識と技術

そこに当てる大切な時間

設計契約の重要性を理解し

納得のいく計画を進めていきましょう


それではまた次回(^^)

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冷えは万病のもと

2025/02/16

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

助っ人の大工さんにも来てもらい

順調に進むリノベ物件

昨日はいよいよ屋根工事

自由登校中の長男も連れ出し総動員

天候にも恵まれ

一日で出来あがり一安心です

この時期には珍しい天気で

とてもありがたかったです

皆の頑張りに感謝ですww


して告知

明日の家百インスタライブに

登場させていただきます

前回はあまり喋れなかったので

今回は頑張りますww

12時20分~13時まで

ご都合の合う方は是非!!

https://www.instagram.com/iedukuri100/


さて本日は冷えは万病のもと 

についてです

皆様も冷えは万病の元という言葉を

聞いたことがあるでしょう

体が冷えることで

さまざまな病気の原因になると

考えられています


家の寒さが引き起こす問題について

解説していこうと思います


まず冷えが続くと血流が悪くなり

さまざまな不調を引き起こします

体温が1度下がってしまうと

免疫力って約30%落ちるそうなんです

なので低体温の人の方が

感染症にかかりやすくなると言われています

全ての臓器は血液が運んでくれた

栄養素や酸素で元気に働いています

血流が悪くなると臓器の不調

お肌の不調が起こります

さらに癌細胞は低温の環境が好きなので

癌のリスクも高まってきます

ほかにも低体温の方は気の巡りも

悪くなることで

気持ちが落ち込みやすくなったり

眠れないといったことが起こります


免疫力、臓器の不調、メンタル

いろんなところに関わってくるんです


そしてよくある日本の寒い家には

こたつがあります


こたつに入ってさえいれば

温かいから大丈夫と思いがちですが

冷たい室内の空気を

吸い続けることは

肺を冷やすことになります

その結果肺の免疫力が低下

肺炎や気管支炎等の

病気への抵抗力が下がってしまう

これは布団の中でも同じ事が言えます


寒い家に住んでいると

体温が奪われやすくなり

慢性的な冷えの原因になる

従来冬の寒さは

厚着、重ね着でしのげばいい

それがエコだと

思われていましたが

それが健康な暮らしに

繋がるわけではないということは

明らかになっています


着衣のストレスというのは

かなりあるようで

精神的にも肉体的にも

物理的なストレスをいかに減らして

いくかということを考えると

やはり室内の温度や湿度を

改善することが重要になります


肌へのストレスが減ることで

肌の調子まで明らかに

変わっているってくるということも

分っています


また厚生労働省が発表している

国民医療費のデータによると

年間44兆円も使われていて

これを国民一人あたりで考えると

35万円/人になります


この用途も発表されているようなのですが

その中で家の温度が上がると

改善されるような項目を集め

そこから医療費との関係を推定すると

室内の温度が7℃から11℃に

4℃上がることで親と子2人の

4人家族で一軒当たりの

年間医療費は8万円も安くなるという

試算が出ているようです


断熱すると暖房費が安くなるとは

よく言われますが

それよりも医療費で8万円も

低減というのは驚きです


家の場合、建設費やメンテナンス

増改築など暮らしていく中で

いろいろなことにお金がかかりますが

実はトータルの中で建設コストは

1/4にしか過ぎないと言われています


ところがこのトータルコストを

考える人は少なく

最初にかかる建設費のことだけを

考えて家を建てることが一般的

欧米ではトータルコストを考えるのに

日本では建設費しか考えないのは

なぜかと言いますと

日本の今までの家づくりでは

どのように作ってもその後の

ライフタイムコストが

あまり変わらなかったということが

前提にあったようです


しかし今は家の作り

(耐震や断熱、耐候性)を考えることで

省エネ性能も健康状態も

メンテナンス費用も大きく変わります


これからの家づくりは

建設費だけを考えたものではなく

ライフタイムで考えた

トータルコストの観点で

どのような家が望ましいかを

考えていくことが重要

とにかく温かい家は正義です


自分や家族の命や健康だけでなく

地域にも地球にも優しい

そんな家作りが

どんどん増えていきますように


それではまた次回(^^)

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寒波で気をつけること

2025/02/09

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

立春寒波の影響を受け

気温が大幅に低下しましたね

久しぶりの積雪で事務所の前には大作が

子供は本当に元気ですねww


さてこの寒波

2月7日の平均気温は約0.9℃

最低気温は-1℃

最高気温は2.8℃で


昨日の平均気温は約0.1℃

最低気温は-2.6℃

最高気温は2.9℃でした


日本列島に強い寒気が

流れ込んだことによるもので

特に日本海側では

大雪や低温に対する

警戒が呼びかけられましたね


今日は少しだけマシになりそうですが

まだまだ気温は低いです


繰り返しになりますが

こんな日には

本当に気をつけていただきたい

ヒートショック


急激な温度変化によって

血圧が大きく変動し

心臓や血管に負担がかかる現象です


ヒートショックは

暖かい場所から寒い場所

またはその逆の移動によって

引き起こされます


冬場に暖房の効いたリビングか

ら寒い脱衣所に移動し

その後熱いお風呂に入ると

体は以下のような変化を起こします

寒い場所に移動して

血管が縮まり血圧は急上昇


熱いお風呂に入り

血管が急に広がり血圧が急降下


めまいや立ちくらみを起こし

意識を失い溺れる危険も


冬場の浴室での事故は多く

日本では年間1万件以上の

入浴中の急死が

発生していると言われています

その多くがヒートショックによるもの


最近は若い方でも

スマホを見ながら長時間入浴を

する方が多くその場合

20代でもヒートショックになることが

よくあるということでした


その最大の原因が

長時間入浴による脱水状態で

急に立ち上がるから

脳に血液が回りにくくなるから

というものだそうです


そしてそれ以外の大きな要因は

入浴前の飲酒だということでした


飲酒は脱水症状を作りやすいので

入浴前は控えたほうが良いです


長時間入浴するのであれば

入浴前の水分補給も効果的


立ち上がる際は

一気に立ち上がるのではなく

まずは上半身だけを

湯船から出した状態で

膝立ちのような状態でしばらくたってから

ゆっくり立ち上がることが

推奨されていました


こういう話になると必ず取り上げられる

ドカベンのこのシーン

入るときにも気をつける事が

必要なんですね


寒い家に住んでいる人は

とにかく要注意です

命を守る行動を取りましょう


脱衣や浴室を温めるのも効果的ですが

その間に廊下などがあれば

そこでの温度差も危険


ヒートショックについては

ブログでもメルマガでも

何度もお伝えしておりますが

命と健康を守る為に

本当に重要なことです


温かい家がどれだけ

大切かよく分かりますね

家を建てるときも

家を直すときも

とても重要な断熱、気密

同じくらい重要な換気


ちなみに事務所が寒すぎて

エアコンの暖房だけでは効かず

石油ストーブを使い

室温は上がりましたが

1時間程度つけていただけで

CO2濃度は6400ppm


室内の二酸化炭素濃度の基準は

1,000ppm以下です

これでは仕事ができない

体にも良くない…


薪ストーブの煙突の役割が

よく分かりますね

こんなペースで換気したら

部屋が温まるわけもない


石油ストーブや

ファンヒーターを使う場合には

この様な問題もありますので

空気の適度な入換(換気)にも

お気をつけください


それではまた次回(^^)

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雲は何で出来ている?

2025/02/02

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

長男の進路が決まって

とにかく安心しました

春から岐阜です

大工になりたい!

と言ってくれている長男

親としてとても嬉しい事

やりたいことをやって

思うように生きてもらいたいです


さて本日は雲は何で出来てる?

というお話です


家づくりと関係あるか?

と思われた方もおられるかもしれませんが

実際住まい手には

関係のない話かもしれませんww


しかし実務者でこれを知らないのは

致命的です

この続きは後に取っておくとして


今日は雲の正体について

水?氷?水蒸気?

あなたは何が思いついたでしょうか?


結論は「水」です

細かい事を言いますと

微細な水滴や

氷の粒が集まって出来ています

空気中の水蒸気が冷やされて

小さな水滴になり

それが空中に漂うことで雲が発生します

ピンときた方がおられますでしょうか?

そう結露と同じ理屈なのです


空気中には目に見えない水蒸気が

含まれていますが

それだけでは雲にはなりません

雲として目に見えるのは

水蒸気が凝結して水滴や氷の粒に

なったときなのです


結露のメカニズムを知ってる実務者なら

知っていて当然の話だった訳なんです


太陽の熱で地表の空気が温められると

その空気は上昇します


そして上昇した空気は気圧が低くなる事で

膨張して冷えていきます

空気が冷えると含みきれなくなった

水蒸気が水滴や氷の粒へと変化する

雲はいつまでも

空に浮かんでいるわけではなく

時間が経つと消えていきます


一つは

太陽の熱や空気の流れによって

雲を構成する水滴が再び

水蒸気に戻り見えなくなる


もう一つは

雲の中で水滴や氷の粒が大きくなると

重さに耐えきれず地上に落ちてきます

これが雨や雪です


雲の正体と仕組み

理解していただけましたでしょうか?

結露や加湿、除湿は

水蒸気と結びついているので

実務者にとっては必要な知識だった訳です


もし知らなかったら

その人は結露のメカニズムも

空調計画なんて考えてもいないと

いう事になりますね


いつもとちょっと違った気持ちで

空を見上げてみてください


それではまた次回(^^)

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住宅医

なんだか体調不良で

一昨日夜から布団の中でした

年明けのインフルからなんだか今年は…

まぁ気持ちで乗り越えないとww


さて本日は住宅医について

住宅医とは既存住宅の

調査・診断・改修・維持管理などに

ついて優れた知識・技術をもつ

実務者として住宅医協会が

認定している建築士の事をさします


今社会のニーズは

「建物を新たにつくる」ことから

「既存の建物を活かす」ことへ

変わりつつあります


現在空き家が増加しているのは

皆様もご存知の事とおもいますが

今後人口が減少していく中で

空き家はさらに増加することが

予想されています


また日本の住宅の寿命は

平均で30年程度とされていて

欧米の平均寿命(60~80年程度)

と比べると圧倒的に短いです


様々な要因があると言われていますが

既存住宅を治して使い続けるための

技術者が少ないことが

大きな要因の一つなのです


改修するより壊して建て替える方が

技術的には容易なため

建てては壊す(スクラップアンドビルド)

という現状から脱却できない状況が

続いていますがこれからの時代は

既存の建物を活かすという

社会の要請に答えられる知識や技術を

いかに持つかは実務者の課題


住宅医は劣化対策(耐久性)

耐震性、温熱性、省エネルギー性

バリアフリー性、火災時の安全性など

既存住宅の性能を総合的に向上させる

性能向上リノベーションが出来る

住宅医になるには

住宅医スクールの年間講義を受け

検定会での発表で合格した人


昨年1年間で計22の講義を受けましたが

得意としている耐震、温熱、省エネ

に関してはより知識を増やすことが出来

それ以外の講義に関しても

今後の参考になる事がとても多く

知識量を大幅に増やす事ができました


年末の検定会では

昨年行ったフルリノベの物件で

課題発表を行いました

業界の著名人の方々が検定員

半端な発表だと質問攻めに…


資料作成はとにかく大変で

何度心が折れかけたことか

耐震、温熱、省エネ、耐久性を中心に

空気線図や結露計算や負荷計算など

色々と駆使しながら時間内に収めました


先日結果発表があり無事に合格

島根県初となる

住宅医に認定されました

認定されて終わりではなく

ここからがスタート


根本にある考え方は

新築もリフォームもリノベも一緒

とにかく誰もが安心して暮らせる

住まい作りなのです

大きな地震で壊れない家か

ヒートショックが起こらない家か

結露や温度ムラで健康被害が出ないか


この仕事をする限り

住まい手の命と健康を守る

家を作りたいだけ

そんな家作りが地域の未来に繋がり

地球の未来に繋がっていく


あなたが家を建てる時

もしくは家を直す時には

そんなことにも繋がります

大きな一歩に繋がる

小さな一歩を踏み出しましょう


それではまた次回(^^)

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相対湿度と絶対湿度

2025/01/19

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

今日は日柄が良いので

今週から開始するフルリノベ物件の

着工にお邪魔してきます


その後はゆっくり出来そうなので

最近週末が雨続きで敬遠していた

ランとチャリが久しぶりに出来そう

そちらも楽しみですww


さて本日は「相対湿度と絶対湿度」

について解説させて頂きたいと思います


まずは相対湿度ですが

空気中には気温ごとに

水蒸気を含むことが出来る量の

限界(飽和水蒸気量)が決まっています


空気中の水蒸気の量が

その温度で可能な最大の

水蒸気の量に対してどのくらいの割合を

占めているかを表す指標

これはパーセンテージ(%)で表示され

たとえば相対湿度が50%であれば

空気中の水蒸気量は

その温度が含む事が出来る最大量の

半分であることを意味します

相対湿度は、私たちが日常的に感じる

「湿度」として最もよく使われる指標


空気中には気温ごとに

水蒸気を含むことが出来る量の限界

(飽和水蒸気量)が決まっていて

その限界までのうち

何%含んでいるかを示している


つまり相対湿度は空気中に含まれる

【水蒸気の割合】を表しています。


気温30℃と15℃の場合では

同じ相対湿度でも水蒸気量が

全く違うことになります


それに対して絶対湿度は

空気中の一定の体積に含まれる

水蒸気の実際の量を示します


グラム/立方メートル(g/m³)

で表されるのですが

縦横高さ1メートルの空間に

含まれる水蒸気の重さが

何グラムかを示しています

つまり、絶対湿度は空気中に含まれる

【水蒸気自体の量】を表しています

仮に今日の気温が30℃

相対湿度50%だとした時に

絶対湿度は15.2g/㎥となります


相対湿度は50%のままでも

気温が15℃に下がると

空気中に含まれる水蒸気の量

絶対湿度は6.4g/㎥にまで下がります


相対湿度と絶対湿度の主な違いは

相対湿度が温度に依存するのに対し

絶対湿度は依存しないことです

同じ絶対湿度でも

温度によって相対湿度は

大きく変わります


暖かい空気はより多くの

水蒸気を保持できるため

温度が上がると

同じ量の水蒸気であっても

相対湿度は下がります


相対湿度と絶対湿度を理解することは

健康や快適さを保つために重要です

特に室内の湿度管理においては

適切な湿度を保つことが

カビやダニの発生を防ぎ

アレルギーや呼吸器系の問題を

軽減するために役立ちます

乾燥しすぎると

肌荒れや風邪の原因になることも


快適に暮らす為には

相対湿度だけ見ていては

あてにならないので

わかりやすいのが絶対湿度なのです


でも住まい手がこれを

理解して考えるのは大変ですね

そこでこちら

こんな感じで絶対湿度が表示される

温湿度計がありますので

家の湿度管理してもらえたらと思います


ちなみに当社がお引渡し時に

住まい手にお伝えする推奨は

冬は20℃乾燥指数8g/㎥以上 

夏は27℃乾燥指数16g/㎥以下


高性能住宅で

暑さ寒さの問題は解決していきますが

湿度管理はとても重要です


そこまで考えて空調計画ができる

実務者と家創りを行えば

本当に健康で快適な住まいを

実現する事ができるでしょう

それではまた次回(^^)

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エネルギー量

2025/01/12

皆さんこんにちはKATSUKENの勝部です

雪は大したことなかったですが

強烈な寒波でしたね


深夜には-2.2℃くらいまで

低下していた外気温ですが

昨年お引渡した物件から

室内の温湿度、CO2濃度が

ネット経由で見れるので

確認させて頂いた所

室内温度には

全く影響がありませんでした


負荷計算を行い

選定している6畳用エアコン1台


低温暖房能力もやはり問題なかった様子

ちなみに低温暖房能力とは

外気温が低い時の暖房能力です

暖房時の負荷計算をする場合は

ここもきちんと考えて

機種の選定をしなければなりません


さて本日はそんな当社の新築物件が

どのくらいのエネルギーだったのか

というお話です


昨年から付加断熱

太陽光パネル容量7.2kw

この2つを標準としてグレードアップ


付加断熱の重要性は

今更言うまでもなく

太陽光パネルの容量に関して

少し話させていただきますと


一番最初にメンテが来るであろう

パワコン台数を1台でというのが

私の考え方(メンテ費用が1台で済む)


その5.5kwのパワコン1台で

一番効率の良いパネルの量を

メーカーさんと協議した結果

ピークカットを考慮して

過積載の7.2kwにしました


要は5.5kw乗せたからといって

5.5kw発電するわけではない

しかしパネル量を多くした場合に

パワコン容量5.5kwを超えて 

発電した時に捨ててしまう電気を

シミュレ-ションして

一番良い容量を決めたというわけです


その1棟目のエネルギーを計測させて頂き

実際の電気代を確認


こういったものは家族の人数や

その家族で使う家電等で

一概には言えませんので

あくまで目安とお考えください


今回の物件は

1年間の発電量 9409kwh

そのうち

自家消費 1636kwh

売電量  7773kwh


自家消費がかなり少ないですね

自家消費というのは

発電している電気を

家でどれくらい使っているかの量

共働きのご家族なので

しょうがないかな


発電していない時間に使って

購入した電気代が143,000円/年


売電量7773kwhが単価16円なので

収入が124,000円


買った電気と売った電気の

差し引きは19,000円で

結果1年間で19,000円

電気を買ったということになります


自家消費が少ないのもありますが

電気代が意外に多いなと感じて

ちょっと探ると原因発見


お引渡し時に

説明させていただいておりましたが

上手く伝わっていなかった

エコキュートのソーラーモード

こちらの設定が出来ていなかった


すぐに設定させていただきましたが

これが自家消費に変われば

一般的にエコキュートでの

1日の沸き上げに使うのが1.3kwh

これをざっと35円で買うと45円/日

1,350円/月で16,200円/年となります


山陰は冬の日照時間が短いので

このまま丸々とは行きませんが

支払う電気代は大幅に減るはずです

こんな感じで冬場はとにかく

天気が期待できないので

やはりおひさまエコキュートより

ソーラーモードがお勧めかなと思います


屋根の上で作った電気

無料で使うか16円/kwhで売るか

発電していない時に買うのは35円くらい


自家消費率を上手く上げていくのが

今後の改題ですね


近々この次の物件のデータも揃うので

またまとめて比べてみようと思います

乞うご期待ということで


それではまた次回(^^)

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